19話
とても短くとても大切だと思う話です
間話にしようか迷いましたが
1話として出します
泣く声が聞こえる
音も無く、光さえ見つからない空間。
矛盾している
泣く声が聞こえてくる。
「久しぶりだね?佐藤ユウキくん」
指を鳴らす音と共に視界が開ける。
白い空間、目の前に立つのはヒゲの男。
「てめぇ…相変わらず胡散臭いヒゲしてんな」
「ハハッ、これでも忙しい身でね、かまってあげられないんだ」
「あんたのクエストとやらはクリアしただろ、それに契約も破ってない」
「違う違う、責めにきたんじゃない、忠告をしにきたんだ」
「忠告?」
勿体ぶるようにヒゲを撫で、空間に突如あらわれた椅子に座る。
「というか私は名乗っただろう、呼んでくれないのかい?」
「忙しいんじゃないのか?」
「………………」
「はぁ…フォノト神様」
「様は要らないよ、私とキミは対等だからね」
「んだよこのヒゲ」
嫌に仕立ての良い背広から懐中時計を取り出し驚いた顔をするフォノト神。
一挙手一投足全てがわざとらしい。
「本当に時間が無いんだ、一言だけ」
「あぁ、なんだよ」
「力を使うペースが早い、言っただろう?この力は世界樹のシステムを間借りしているだけ、使えば使うほどシステムに侵食される」
「一言だけじゃないな」
「はぁ、雑多な品々は微々たるモノだ、キミの世界の兵器もゲームの武器も想定内」
「何言ってやがる、ペースどうこうはお前が……」
「だがこれから使う薬は違う、それはこの世界でも均衡を崩しかねない」
「言ってる意味がわらかねぇな」
「世界樹も、魔のモノでさえキミに気付くだろう、果たしてそれ程の価値があるのか」
「よく考えたまえ」
「なんっ……」
もう一度指を鳴らす音、そして無明の闇が戻る
ただ少女が泣く声が聞こえるのみ
非常にスローペースでの更新になります
申し訳ありません




