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義腕の王  作者: リョウゴ
二章・神社の巫女とチートのおまけ
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錯劇場 1

「はい、今日のHR(ホームルーム)は明日のやつについてどう行くかどこ行くか話しとけー。高校を出発してから劇場に着くまで自由行動だからなー。」


 と、我がクラスの担任である渡瀬がやや投げ気味にそう言う


「なあ、秋よ、後二人誰さそうよ?」


「…………ん?…あぁ、それなら篠原さんが入ってくれるみたいよ?」


「何か眠そうだな、お前。ちゃんと寝てるか?」


「まあ、ちゃんと寝てるよ。」


 昨日は、音姉さんに説教くらってる右でアイが『認識阻害の練習しましょう?ねえ、しましょーよー。』などという事になって右腕ちらちら見てたら音姉さんがキレてさらに説教延長の下りを五回くらい繰り返したせいで、随分疲れた。途中からアイは音姉さんを挑発するようなことしてたし。


「つか、いつの間に篠原さん誘ってたのか。見直したぞ。お前の自主性。」


「俺をなんだと思ってるんだ、おまえ。」


 まあ、向こうから言ってきたのは、伏せておこう。


「お、篠原さーん。こっちこっち。」


「おー、野中君、アキ君とルートの話し合いしてたのかね?」


 こちらに、篠原さんと一緒に村上さんが近づいてくる。


「なんかねー、咲ちゃん、誰も誘ってくれなかったみたいで、フリーなのをハンティングしたよー。」


「…………ぼっちか」

「………ぼっちだな」


 二人揃って言う。


「………ぼっちだね」


 篠原さんもそう思ってしまったようだ。


「私はぼっちじゃないってーの。嫌なら他の班にも誘われているから、そっち行ったっていいのよ?」


 いや、前日だぞ?今更ひとりで入ったら、面倒だろ。ほかの班はもう出来上がってるんだぞ?因みに他に余ってる人は見受けられない。


「そういや、真田さん、突然引っ越したよな。何であんな時期に……。」


 そう言えば、お祓いの後、真田さんは引っ越した。ということになっている。どうやら裏で色々あったらしいが、詮索はしなかった。村上曰わく『魔導具の出所が怪しいのと、記憶を吹き飛……まあ協会も色々あるのよ。色々と。』らしいが意味が分からん。多分話し過ぎてもいけないのだろうが。


「まあ、真田さん居なくなってぼっち化した咲ちゃんが班に加わってくれれば、四人になって、一応最低ライン突破ってやつだよ!」


「まあ……良いわよ。別に。」



 というわけで、やっとどこ行くかの話し合いに入る俺達である。


「高校から劇場最寄りの駅まで移動時間一時間。自由時間はだいたい三時間弱だからね。」


「つっても途中にどこ寄るよ?」


 それが問題だ。だって、電車旅で何すればいいかなんて分からないし。


「それなら、食べにいきたいラーメン屋さんがあるんだけど……」


 篠原さんがそう言う。ん?女子がラーメン?別に良いじゃろ?


「それはどこ?」


「確か………」

 篠原さんがケータイで調べている

「ここの店だよ。」


 と言い、ケータイを見せてくる。……ここは…。


「確か最近出来た行列のできるラーメン店じゃん!待ち時間一時間はザラなとこじゃないか!ここ一つで下手したら時間全て持ってかれちゃうよ!?」


 と、野中が反応する。


「そんなに有名なのか。」


「そうなのよ!だから行きたいって………あ。」


「あーあ、折角私が代わりに言ってたのに…。」


『つまり、アレですね。女子独りでラーメン屋入るのは恥ずかしいけど男子居れば恥ずかしくないってやつですね。納得。』


 何故か全員沈黙。


 これでは話が進まないので、この沈黙をぶち壊す!ことにした。


「まあ、どうせ行くところ無いし決まりでいいよね。野中?」


「……まあいいよ。有名だし、食べてみたいとは思ってたし。」


「行って良いのね!?」


 こんな喜んでる村上さんを見るのは初めてな気がする。まあ、あんまり接触する機会が無かったので当たり前かもしれない。


 因みにラーメン屋、移動途中に通る駅の一つが最寄り駅となっており、最寄り駅から徒歩五分のところにあるようだ。


「じゃあ、明日、宜しくね。」

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