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プロローグ:誕生

初投稿です。至らぬ点が多々あると思いますがよろしくお願いします。

 とある大陸の街外れにある小さな村で、また新たな生命が誕生しようとしていた。激しい雨の降る夜、母親は下腹部に奔る激痛に顔を歪ませ、夫は励ますように、祈るようにしてその妻の手を握る。


「ふっ……んっ、あぁ!……くぅっ……ぁぁあああっ!」


 苦悶の表情を浮かべながら力む妻、そしてその瞬間は訪れる。


 ・・・おぎゃぁあ・・・おぎゃぁあ・・・


「よく頑張ったね」

「ええ……あなた、との……大切な……宝物、ですもの……」


 息を切らしながらも夫に微笑む妻、そして二人は安堵の表情を浮かべ産まれたばかりの我が子に目を向けた。


 その刹那、二人は困惑の表情を浮かべた。


 我が子の右手の手の甲には確かに魔紋卵があった、自分たちにもあるのだからきっとこの子にもあるだろうとは思っていた、だが我が子のソレは明らかに自分たちの紋様とは異なっていた。

 この紋様は普通濃くても青痣程度の色でしかない、だが今目の前で泣いている我が子の右手には・・・


 今まで見たこともない漆黒の魔紋卵があった。


「これは……見たことない色だな」

「きっと大丈夫よ……大きくなれば色も薄くなるわ……」

「ああ、きっとそうだな。二人で立派に育ててあげないとな」


 何か決意するように話す二人


「名前は……」

「それなら一昨日の晩に考えてたじゃない、この子は男の子だから…」

「ああ、そうだったな」

「「アルト」」


 静かに眠る我が子の名前を呼び、疲労も限界だったのか力尽きたように眠り始める妻、そんな二人を見て夫も自分の寝床へ戻っていく。


「あの魔紋卵が<孵化>した時、あの子は……」


 夫は小さな声でつぶやき、眠りに就いた。

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