マリー?痩せたか?
ブクマ評価ありがとうございます。元気出ました。
新しく来たオークに出した朝ご飯は好評だった。
とはいってもトーストにハムエッグ、カボチャのスープといった簡単な物だったのだけど。
オークの食事はいつも生肉かよくて焼いた肉らしい。スープなんてお祝いの時くらいしか出ないようだ。
今はオークにお弁当を持たせて見送り、洗い物も終わり一段落した所だ。
「マリーも手伝ってくれてありがとう。お昼ご飯まで部屋で休んでいていいよ。俺はもらった食材を料理しちゃうから。」
「ありがとうございます。では休ませていただきますわね。お昼になったら下りてきますね。」
「うん。お疲れさま。」
それから俺は料理をしていった。
やはり肉料理のリクエストが多かったので焼いた物から煮込んだ物、色々と作ってはマジックバッグに入れていく。
お弁当用にサンドイッチやおにぎりも大量に作っておこうか。
やっぱり料理するのは楽しいんだよな。時間を忘れて作ってしまう。
「あの~。」
そうこうしているとお昼になっていたようで、厨房の入り口からマリーが声をかけてきた。
おや?珍しくピンクのオークの姿だな。最近はずっと人間の姿だったから久しぶりだな。後で撫でさせてもらおう。
「ああ、もうそんな時間か。なにか食べたい物とかある?何でも言ってよ。」
「えっ?いいの?」
「いいよ、遠慮しないで言ってよ。」
「じゃあ、クーオの花が食べたいな。」
「また食べるの?」
「また?ダメだよね。そうだよね。」
なんか悲しい顔をさせてしまった。マリーにそんな顔させたくないんだよな。
「いや、いいよ。ちょっと待ってね。今出すから。はい、どうぞ。」
「やった~!ありがと!いただきま~す!パクっ!」
マリーはクーオの花を食べると抱き付いてきた。
撫でていいんだよね。久しぶりのサラサラの毛並みを堪能しよう。
モフッ!
えっ?モフモフなんだけど?サラサラはどこいった?
これはこれで気持ちいいんだけど、何か変だな。
しかも……
「あれ?痩せた?ちゃんと食べてるよね?」
マリーの好きなお姫様抱っこをしてみると軽くなっているのがわかる。
そう、なんだか一回り小さくなった気がする。
話し方もおかしいよね。
そうか『ですわ』が無いんだ。
「ちょっと!急に持ち上げないでよ!」
「うわ、そんな大声出さないでよ。どうしたの?マリー?何か変だよ。」
するとその時、厨房の入り口から声がした。
「ソラ様?私がどうかしまして?」
「えっ!?マリー?じゃあこの子は?」
俺はマリーとこのオークを交互に見る。えっ?このオークはマリーじゃないのか。誰?
「あっ、お姉ちゃん!」
「なんであんたがいるのよ。ソラ様から離れなさい!」
マリーの妹だったのか~!
またやらかしたのか?




