プロローグ
毎日帰りは終電。
太陽の光を浴びたのはいつだったか。
そんなこと思いながら見上げる夜空。午前0時。
「はぁ。つかれた」
仕事って
自分で選ぶけど
けっきょく選ばれるんだよね。やりたいことなんかなかなかみつからないで。
ブラック企業に勤めて早4年。
良くて3年悪くて3年。だれがいったのか⋯
でもずっと悪いまんまで4年目突入よ!
私は清水美鈴。
まだまだ元気な20代。
残業は趣味。課外の仕事は強制。そんな会社に勤めて4年。
もうなんでもやなりながらしがみついてたら。
『あ。明日から来なくていいから』
いきなり!
もう、この世には神様なんかいないなっておもった。
いないのは知ってた(笑)
トボトボとアパートまでの道を歩く。
給料だってあんなに働いて最低賃金。
だから住む家も家賃三万。
ボロいアパートの部屋へトボトボと歩く。
明日から仕事どうしよう⋯。
でも。あんなところクビになってよかったよ。
そうだよね!頑張った!私!!!
そうだよ!!いいよいいよ!!うん!
自分に言い聞かせてアパートの部屋の前に立つ。
アパートのドアを開けると。
「ええぇぇえ」
部屋の中には女の人が座ってた。
あれ?部屋を間違えたかななぁ?
「あ、すいません」
閉めた扉を確認。
あれえ。私の部屋。
「おかしい」
ドアの前でたたずんでいると。
「あーちょっと!ちょっとすいませんねぇ」
後ろからか声をかけられる。
どーんと後ろに
ムチムチのメタボリック。
テカテカのお顔
まるで見た目は某猫型ロボット。
そんなおっさんがほうきと掃除機を持ってつっ立っていた。
「え?管理人さん?」
いや違うか⋯
「あーすいませんねぇ。自分こういうもんです」
猫型ロボットはそう言って私に名刺を渡す。
『株式会社ゴーストムービング 代表取締役社長 如月 刹那』
⋯⋯⋯
名刺とドラ⋯をじっと見つめる。
「えっと株式会社ゴーストムービング?」
「はい。如月刹那と申します。いやー夜中にすいません。ちょっとお部屋の中いいすかねぇ?」
「え?!ああああのドラ⋯じゃない。如月刹那さん?」
「あー自分、刹那って呼んでもらって問題ないです」
⋯おじさん
や。おじさんだよ。
ドラ似の。
刹那ってなによ。それ。
えー誰がつけたの?!名前!!
「いやー皆さん名前聞いておどろかれるんですよねぇ。ほら、今どきなんで。ナウいでしょ?なんで、刹那って呼んでいただいて全く問題ないです!」
おっさん⋯
「ちょっとまってください。ドラ⋯じゃない。刹那さん?」
「いやーさっきっから、なんか名前いいまちがえてません??あなた若いんですからぁ。わすれないでいただかないと!」
「は、はぁ。すいません。」
おじさんはどーんとした顔と体で私を見つめる。
「で。あなた名前は?」
「あ。清水美鈴です。」
「美鈴さんですね。よろしくお願いいたします。で!ですね。美鈴さん。今日お伺いしたのは。お部屋のね中にいる方のことなんですよ。」
おじさんはそう言って
掃除機をどーーんと持ち上げてドヤ顔をした。




