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ありがとう
「あと、半年・・・」
いつの間にか、
テーブルの上には、ポットに入った
甜茶が置かれていた。ほんのり甘くて、沙耶が好きだったお茶だった
「復讐に行かれますか?
あっそういえば、これを」
2人の前に、小さな箱が置かれた
「開けてみて下さい」
手に取りあけて見ると、そこには
〖いつも、ありがとう〗
見慣れた文字
「これは、沙耶の字?」
「そうです、
バイトを始めたのは、結婚記念日に
お二人にこの腕時計を渡す為でした。
業者から、お預かりしておりました」
「さ や ・ ・ ・」
「ありがとう・・・」
「それと、
10年間ありがとうございました。
私からのお礼です」
そこには
温泉旅館の宿泊券二泊分と、
電車のチケットがある
「あと、お預かりしていた
貴重品一式です」
「もし、またお仕事をされたくなりましたら、
是非ご連絡を、お迎えに参りますよ」
手には小さな名刺が握られていた
「「今まで、
ありがとうございました。
これからの事、
2人でよく考えます」」




