「ハリー・ポッターと賢者の石」
「今日さ」
「なに」
「さっき公園の横通ったときさ」
「うん」
「小学生くらいの子が杖振り回してた」
「危なくない?」
「魔法の杖」
「ああ」
「それで思い出した本ある」
「文学クイズ?」
「うん」
「ヒント」
「どうぞ」
「魔法」
「うん」
「学校」
「うん」
「あと」
「うん」
「額の傷」
「……」
「分かった?」
「ハリー・ポッター」
「正解」
「賢者の石」
「そう」
「読んだことある?」
「昔」
「めちゃくちゃ流行ったよね」
「うん」
「みんな読んでた」
「ねえ」
「なに」
「魔法ってさ」
「うん」
「もし使えたらどうする?」
「急にファンタジー」
「答えて」
「うーん」
「うん」
「移動」
「移動?」
「うん」
「歩かない」
「それ便利」
「そっちは?」
「私は」
「うん」
「空」
「空?」
「飛ぶ」
「なるほど」
「それ楽しそう」
「でもさ」
「なに」
「ハリー・ポッターって」
「うん」
「学校の話でもあるよね」
「確かに」
「友達とか」
「うん」
「授業とか」
「ねえ」
「なに」
「もしさ」
「うん」
「この学校」
「うん」
「魔法学校だったら」
「……」
「沈黙長い」
「考えてる」
「うん」
「たぶん」
「うん」
「今とあまり変わらない」
「なんで?」
「帰り道」
「うん」
「歩く」
「確かに」
「話す」
「……」
「それ」
「うん」
「魔法より大事」
「ちょっとそれっぽいこと言った」
「文学だから」
「便利」




