「ドン・キホーテ」
「ちょっと当ててみて」
「いきなりクイズ?」
「うん」
「簡単なやつ」
「どうぞ」
「騎士の話」
「騎士?」
「しかも」
「うん」
「風車と戦う」
「……」
「分かった?」
「ドン・キホーテ?」
「正解」
「有名すぎる」
「やっぱり知ってるよね」
「うん」
「でもちゃんと読んだことはない」
「実は私も」
「長いしね」
「めちゃくちゃ」
「ねえ」
「なに」
「ドン・キホーテってさ」
「うん」
「ちょっと変じゃない?」
「変?」
「うん」
「風車を巨人だと思って戦う」
「確かに」
「普通じゃない」
「でもさ」
「うん」
「それが面白い」
「なるほど」
「ねえ」
「なに」
「現実と」
「うん」
「想像」
「うん」
「どっち好き?」
「想像かな」
「ほんと?」
「うん」
「なんで?」
「現実だけだと」
「うん」
「ちょっとつまらない」
「それ分かる」
「でも」
「うん」
「想像しすぎると」
「うん」
「危ない」
「それも分かる」
「ねえ」
「なに」
「もしさ」
「うん」
「風車を見て」
「うん」
「巨人だって言う人いたら」
「うん」
「どう思う?」
「最初は」
「うん」
「変な人」
「やっぱり」
「でも」
「うん」
「少しだけ」
「うん」
「面白い」
「なんで?」
「だって」
「うん」
「同じ景色」
「うん」
「違うものに見えてる」
「なるほど」
「それ」
「うん」
「ちょっと羨ましい」
「羨ましい?」
「うん」
「世界広そう」
「……」
「どうしたの」
「ちょっと思った」
「なに」
「この帰り道」
「うん」
「普通の道だけど」
「うん」
「結構いろんな話した」
「確かに」
「文学とか」
「うん」
「猫とか」
「うん」
「宇宙とか」
「……」
「それ」
「うん」
「ドン・キホーテっぽい」
「なんで」
「普通の道」
「うん」
「冒険みたい」
「なるほど」
「じゃあ」
「うん」
「次は何と戦う?」
「簡単」
「またそれ?」
「うん」
「次の文学」




