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帰り道、はなし話  作者: vastum


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「迷路館の殺人」

「今日さ」


「なに?」


「さっき裏道通った」


「近道?」


「そう」


「ちょっと迷った」


「それで本?」


「うん」


「ヒント出す?」


「どうぞ」


「館」


「うん」


「迷路」


「うん」


「あと」


「うん」


「推理」


「……」


「思いついた?」


「迷路館の殺人」


「正解」


「綾辻行人」


「読んだ?」


「昔」


「館シリーズだよね」


「そう」


「ねえ」


「なに?」


「迷路ってさ」


「うん」


「入ると」


「うん」


「出られる気しない」


「……それ分かる」


「なんで?」


「同じ景色」


「なるほど」


「そっちは?」


「私は」


「うん」


「途中で諦める」


「早い」


「方向音痴」


「……」


「それ正直」


「でもさ」


「なに?」


「道って」


「うん」


「迷っても」


「うん」


「戻れる」


「……」


「それいい」


「ねえ」


「なに?」


「もしさ」


「うん」


「この道」


「うん」


「迷路だったら」


「……」


「どう?」


「多分」


「うん」


「ゆっくり歩く」


「なんで?」


「急ぐと迷う」


「……」


「そっちは?」


「私は」


「うん」


「一緒に歩く」


「なんで?」


「一人だと」


「うん」


「迷う」


「……」


「それ」


「うん」


「帰り道っぽい」

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