途上開始編 一話
「こんにちは」
と近所のおばあさんが俺にあいさつをする。
「こんにちはー」
俺はそのあいさつにいつも通りのあいさつを返した。
もう慣れてしまった……
そのおばあさんがお茶の入った水筒のようなものを空中に浮かせ、散歩している毎朝の風景に!
◇
俺は山仲島 悠。日本では高校二年生だった。
一ヶ月ぐらい前にこの異世界にきて生活しているが、この世界では魔法や能力というものが普通らしい。そのため数十年前までは争いも絶えなかったらしいが、いまはこの通り平和だ。
食べ物や文化は日本と似ているが、建物などは少し前の時代って感じがする。
「さて、行きますか」
◇
「先生さよならー」
「あぁ、また明日な」
さすがにこの世界に来て何もしないわけにはいけないから、俺は学校的な場所で働かせてもらうことになった。
一応高校一年生までの勉強はできる。その知識を使って生徒(小学生くらい)に教えている。
「今日は何も仕事が残ってないから帰ってもいいよ」
「そうですか。ありがとうございます」
「さすがにこっちに来てからいろいろあって疲れたでしょ。帰って休みなさい」
そう言われたので今日は帰ることにした。
ちょうど日が傾き始めた頃。家までの帰り道である奴にあった。
「ひさしぶりね。仕事はどうかしら? 慣れたかしら?」
呼ばれて振り向くと冠 伽護女がいた。
伽護女にはこっちの世界に来てからいろいろ手伝ってもらった。今住んでる家の手配や今の仕事場への連絡などをしてくれた。
「ああ。だいぶ慣れたよ。伽護女がいろいろ手を回してくれたからな。ありがとな」
「礼はいらないわ。それが私の仕事だもの。あとこれ」
というと、伽護女がズボンのポケットから紙を取り出し俺に手渡した。
「なんだこの紙?」
「明日の午前十時にこの場所に来てほしいの。仕事のことは気にしないで。私から言っておくから」
「ここで何をするんだ?」
さすがに俺は気になった。とって食べる気ではないだろうが、どことなく緊張感というか興奮を感じた。
「まぁ、行ってからのお楽しみね。安心して。私も行くから」
「そうか、わかった。じゃあまた明日。朝十時な」
とその場を去った。
その日は何もすることなく、夜飯を食べ、寝ることにした。
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「すみません。このについて聞きたいんですけど……」
「いいぞ。どうした?」
「こことここのつじつまが合わないんですよね。このときは別に何かあったわけではないと思うのですが」
「確かに。これを見る限りつじつまが合っておらんな。確か……」
「そうそう。千年ぐらい前のことだよな。あの頃って何か合ったかの?」
「そうなんですよ。何かおかしくありません?」
「なにがだ?」
「では逆に聞きますが、あの頃何があったか覚えていますか?」
「……本当だ。何も覚えていない」
「これってもしかして……」
「そうだな。何者かの能力によって事象が改ざんされている可能性があるな」
「調べてみますか?」
「そうだな。上にも聞いてみよう」
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