実戦形式の訓練(1)
戦闘回が始まります。let`s party!
『ではでは、衣川さん、これから戦闘訓練に移りますよ~』
「OK,わかった」
『C,A,Rシステムについては覚えれましたか?』
「銃は使った事がなかったけど、あの教えに来てくれた人のお陰でなんとかね」
『了解で~す。衣川さんに要望するオーダーは一つだけ、肉弾戦は止めてください。訓練をお願いした人がミンチになってしまいますので』
「私だって嫌だよ・・・」
私はそう言って、腰にクロスさせて装着してある二丁の大型拳銃を取り、セーフティなどをチェックする。
大型拳銃で知られるデザート・イーグル.50AEだ。魔改造が施され艶のない真っ黒な銃身に、重量も重く6Kgとなっている。全長は標準の27cmを大きく超え、40cm。どこにハンドガン要素があるのかわからないレベルだ。
現在はペイント弾が装填されていて、火薬自体も調整されているので撃ったところで死な・・・いや、死なないよね?すごく不安になってきた。
何故、こんな装備を持っているかというと、私が肉弾戦を行うと局所的な爆発が起こったような事になり、物騒でしかない拳銃のほうが逆に被害を抑えられるからだ。解せぬ。
私はこんな銃であっても反動何それ美味しいの?状態のため安定して撃てる。Highポジションでも狙ったところは100発100中。Extend Highポジションなら、500mくらいは楽勝じゃないかな。
一応、実戦想定なので全長2mの斬馬刀も携行している。必要なのか?この装備・・・?
普通の刀の拵えではなく、サイバーパンクのようなデザインの二本の固定された鞘に、2mのこれまたサイバーな斬馬刀、1mの大太刀である。銃も合わせると、総重量で60kgは超えていそうで怖い。重くないけど。
なのに、着ているのは戦闘服ではなくタイトスカートにスリットの入った白いスカートに、同じく白いけど胸を強調した白いスーツにブラウス。胸がきつくて全部閉まらない。それにヒールである。
南雲の趣味か?とも思ったが、私は要人警護や荒事の鎮圧用に作成された義体だったと思い出す。なら、仕方ないのか。そう思っていると、耳に着けているインカムから南雲の指令が飛んできた。
『じゃあ、これより制圧実践テストを行う。テロリスト役は全て実弾、衣川くんはペイント弾だ。ではグッドラック!」
はあ!?実弾???
「おま。ちょ、ふz」
パチュン!
飛んできた弾丸を視認してかわす。
いい度胸だ。
「レッツ、PartyTimeと行きますか」
私は青筋を浮かべて、空中に躍り出た。
すぐ続きます。
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