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肉体転生〜病を克服して、令嬢のボディーガードとなる  作者: 藍乃終
オーダー1令息と令嬢と歪な私
13/13

初めてのオーダー

やっとタイトル回収!?


「では、転校生を紹介します!はい、前に出て。」


私は促されるまま、一歩前に出て自己紹介を行う。


「初めまして、衣川薫と申します。体が弱く、病院生活が長かった為、途中編入となりましたが、皆さん仲良くしてくださいまし。」


最後に笑顔を添えると、男子生徒は真っ赤に、女子生徒はそんな男子を冷ややかな目では見るが、こちらを興味深そうに観察してくる。


(まさか、初のオーダーが学校での警備だとはな。)


~二日前~


「え~、衣川君には、これからとある学校に潜入してボディーガードをしていただきます。」

「何の脈絡もなく話し始めるなよ、理解が追い付かないだろ。」

「まぁまぁ、そう言わずに。実は潜入してもらう学校なんだけどさ、ウチの重役の息子さんと娘さんが通ってるんだよね。それなりに頭のいいい学校なんだけどさ、つい先日、その重役が襲われた・」

「その重役は大丈夫なのか?」

「それに関しては問題ないよ、なんだかんだでフィルモードの所は、優秀なんだ。退けたはいいけど、その道のプロでね。まぁ逃がしちゃった訳よ。」

「それは物騒な話だな~、対策は・・・私か。」

「ピンポーン!大正解!校内から不穏な気配を感知して、誘拐やテロを未然に防ぐ、これが第一目標ね。」

「第二もあるのか?」

「これは努力目標になるけど、ウチとしては襲撃犯を抑えたい。次のテロを未然に防ぎたいのさ。」


そう言って、南雲は砂糖を入れまくったコーヒーを飲む。


「ウマー!!」

「見てて胸やけがするぞ、それ・・・。で、私は教員として潜ればいいのか?」

「ノンノン!生徒としてだよ!」


え、まさか


「まさかとは思うが、女子高生としてか・・・?」


南雲は盛大に口角を釣り上げて


「大正解!ん~!衣川君には10南雲ポイントを進呈するよ!」


この世で一番いらねえよ!


「わかったよ、で設定は?」

「話が早くて助かるよ。設定としては病弱な深層の令嬢だね。君が体育なんてやると、十種競技すべてぶっちぎりで記録が塗り替えられる。」


まぁ、確かに。


「で、通院の為っていうことで、5限目を受けたら帰ってもらう。近くに移動用のバイクを置いておくよ、何がいい?バイク好きって聞いたから、希望に合わせるよ。」


そうか、なら。


「GSX-R1300隼、用意できるか?」

「もちろん!こっちである程度改造するよ。隠密行動になるだろうから、モーター駆動を追加してなどにしておくよ。色はマッドブラックだけど我慢してね。」

「元より隠密なんだろ?色もそのほうが落ち着くから頼むよ。」

「じゃあ、二日後からお願いねぇ~。」

「って、マジ時間ねぇじゃんかよ!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


高校というのは、異分子に対する反応が早い。悪目立ちするかとおもわれたのだが、休憩中


「ねぇねぇ!衣川さんの髪色って地毛なの??どこかのハーフ!?」

「すっごい肌綺麗!どんなスキンケアしてるの!?」

「胸・・大きい・・・最大威力だ・・・」

「恋人はいますか!?」


こんな調子である。にこやかに当たり障りのない対応をしていると、一人の生徒は寄ってきた。


「おい、お前ら、衣川さんは退院したばかりって聞いてただろう、早く席にもどれ。授業も始まる。」


護衛対象である一人、平山堅城けんじょうだ。


「も~、委員長はかたっ苦しいんだよ~」

「そんなんじゃ衣川さんにモテないぞ~!」

「お前らな・・・」


平山は青筋を浮かべながら震えだす。


「平山君、気を使ってくれてありがとう。」

「構わんよ、これが俺の役割だからな。」


ツンケンしてるが、その実、人当たりの良さからなのだろう。出来ればこんな子が犯罪に巻き込まれる未来は見たくないものだ。


「お~い!!お前ら、授業はじめっぞ!!」


そう言ってジャージ姿の女性教師が入ってきた。


私は教科書を開き、それをカモフラージュにしながら校内の動きを探り始めたのだった。

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