表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7月短編集  作者: 天雲 律
PR
15/21

月下の山

夏休み後半までずっと家でゲームをしていた………が、さすがに外で何かして遊ぼうと思い、夜の23時に家を飛び出す。


去年までだったら外出は出来なかったが、今年に大学一年を迎え、夜歩きが出来るようになり暇な時は深夜徘徊をよくしていた。


「月が綺麗だなぁ」


もっと綺麗な月を見たくなり、自然と山の方に向かう。


午前2時俺は山の中腹であろう場所で迷子になっていた、決して遭難はしていない、疲れたのでそのまま地面に座り目を閉じる。







パチパチと火が燃えている音で目を覚ます、急いで体を上げようとすると、額を抑えられていて体が起き上がらなかった。


「起きて直ぐに勢いよく体を動かすのはよくないですよ」


女性の声で話かけられる、目の前は真っ暗でよくわからないが、横を向くと焚き火が作られていて、魚や山菜が焼かれていた。


「お腹空いてるんですか?空いてますよね、どうぞ一緒に食べましょう」


体を優しく起こされ焚き火の方まで手を引いてくれる。


「はい、あーん」


魚も食べさせてくれる、………何故か断ると悪い事が起きる予感がした。


魚は内臓どころか、骨まで無かったが今まで食べた焼き魚で一番美味しかった。


山菜は何かの葉に包まれていてしっかり煮られていた、これも過去一美味かった。


魚と山菜を食べ終えると、また膝枕をしてくれて、童謡を口ずさんでくれていた。


「あなたは死にに来たのですか?」


突然の言葉に動揺してしまい、膝から落ちそうになるが、また体を抑えてくれた。


「自分の家に突然イノシシが死にに来たら嫌でしょう、それと同じです」


「いや、ただまい……遭難したんです」


言葉による返事はなく、代わりに手の平で目を抑えてくれて自然と眠りについた。


朝目覚めると知っている道に出ていた、お姉さんのひんやりとした手は、まだ額に感じていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ