level31 ボクっ子姫とエールちゃん(訓練編)
今日は親衛隊の訓練にボクらも参加することになった。
エールの体力がどれくらいあるのか調べる為とボクたちもここに来て数ヶ月たつけどまったく運動をしてなかった為、それと・・・アリアちゃんのダイエットの為・・・
この前お風呂上がりに体重を計ったらニキロ太・・・増加してたらしい。
見た目わかんないけど女の子としては大変なことらしい、まだ数ヶ月しか女の子してないボクにはよくわからないなあ。
「ヤバイわ、少しやせないと・・・
マルチみたいになっちゃうわ。」
「あら?アリアさま、何か仰いましたか?貧乳はどうやっても貧乳ですよ・・・」
「ムキーッ!ナイスなプロポーションを保ってやるうぅぅ!!!」
「ではアリアさまの体重が元に戻ればアリアさまの勝ち、戻らなければわたしの勝ちです。勝者には姫さまと1日デート・・・いかがです?」
「面白いわね、受けてたつわよ!」
そんな水面下の女の闘いがあったりなかったり、はあ・・・
てか、勝手に賞品にしないで・・・
「で、で、では只今より姫さまごさやをかの・・・コホン、ご参加の親衛隊訓練を行います。」
相変わらずのミンミ女史の挨拶で訓練が始まる、
みんな動きやすい服装をしてるけどマルチちゃんだけはメイド服のままだ。
「マルチちゃん、その服動きにくくないの?」
「これは戦闘用メイド服です・・・
ここの部分が5ミリ短くなり動きやすくなってます・・・姫さま?ちゃんとご覧ください・・・」
マルチちゃんはスカートをたくしあげる。
白黒のメイド服に・・・その、白い太股が見える。一緒にお風呂入ったことはあるけどこれはまた別物だよね、恥ずかしくなってきちゃった。
「翼!見ちゃダメ!!目が腐るわよ」
アリアちゃんが両手で後ろからボクの目を押さえる
「目が腐るとは聞き捨てならないですね・・・この場で決着つけますか・・・?」
二人の勝負が始まったけどほっといてエールのとこに行こっと。
準備運動をして先生のミンミ女史の前に行く、ちなみにクルセウスさんは先生補佐でボク達を見守っている。
「まーま・・・」
エールは不安げにボクを見ている。
「大丈夫だから、頑張って。」
ボクがガッツポーズをとりながらそう言うと少し悲しそうに歩く。
「宜しくお願いします、エールさま」
「よろしくおねがいします・・・」
二人が向き合い審判のクルセウスさんが号令をかける。
「始め!!」
ミンミ女史とエールがにらみ合い、お互いの動きかたを見てるみたい。
エールは人間になってからもちろんだけどドラゴンの時も戦いってあんまりしたことないんじゃないかなあ?
ミンミ女史は手加減してくれるだろうけど・・・
先に仕掛けたのはミンミ女史でエールの後ろに回り込み手刀で頭を捉えた。だけど降り下ろした先にエールの姿はなくいつの間にか右横に移動をしていた、ミンミ女史が驚きたじろいでいるとエールは飛び込むように女史目掛けてパンチの連打を浴びせてきた!
避けるのに必死なミンミ女史、両手でガードしているけど押されている。
なんとか女史が横に飛び退くがエールは先回りして女史の足を引っ掻けた!
スッテーン!!
ミンミ女史は倒れたまま動かなかった・・・
「し、勝者!エールさま!!」
慌ててクルセウスさんとミンミ女史に駆け寄ったけど気を失ってるみたい。
エールはフラフラしながら倒れてドラゴンの姿に戻ってしまった。
「エール・・・大丈夫!?」
「ふんっ!!」
エールを持ち上げ撫でてるとクルセウスさんがミンミ女史を気合い入れで意識を取り戻させていた。荒療治だなあ・・・
「つ、つ、強いです。エールさまは・・・まだまだウチも精進しないと」
「そうだぞ、ミンミ。これからも俺と一緒に頑張ろう!」
「は、はい!クルセウス叔父さん!!」
なんだか結束が固まったみたいですけど?
頑張ろう、か・・・エールに無理させちゃったのかな。ゴメンね、エール。
エールもミンミ女史もたいしたことはなくてほっとした。そのあとクルセウスさんにボクは稽古をつけてもらったけど全然叶わなかったよ・・・
あの二人?
「とおりゃあああああっ!!!」
「ふっ・・・」
互角の闘いみたいで徹夜でずっとしてたけど結局勝負がつかなかったみたいで引き分けに終わったみたい。
それでアリアちゃんの体重はサンキロ減った、でも分かったのはかなり後だったのでノーカウントになった。
賞品?ボクは承諾してないけどデートは元の世界に帰ったらいっぱいするつもりだよ♪




