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プロローグ
異世界で戦う勇者として選ばれた四人の高校生は、
いまも異世界と自分たちの世界を行き来する生活を送っている。
最近では、異世界の生活に慣れてきて、しばらく自分たちの世界に戻らなくても平気になってきた。
異世界で過ごす時間が重なるにつれ、人間関係ができ、こなしたダンジョンとクエストが増え、勇者としての成長もある。
自分たちの世界に戻れば、高校の制服に袖を通し、教室に座る。
そこにも人間関係があり、各々の立ち位置がある。
この異世界への“勇者召喚”は、
以前から何度も繰り返されてきた――らしい。
語り継がれることはほとんどないが、確かに存在する“繰り返される歴史”。
そして、――今回選ばれた四人の始まりは、小学校時代にさかのぼる。
当時、
由奈と桂花はクラスの片隅で笑い合う「三軍」。
健斗と晴基は、明るく目立つ、誰もが憧れる「一軍」。
四人は、地元の同じ公立小学校・中学校を卒業。
高校生になって別々の道を歩んでいるところだった。
二組が再び交わったのは、
高校一年の夏――偶然の再会と、異世界召喚が重なった運命の季節だった。




