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ニセモノシリーズ  作者: 偽物
1/5

隠れ楓と僕

時に残酷な描写があります!(◎_◎;)



 僕は世にいうところの引き籠もりらしい。

 別に、だからどうとか、そう言うのでは無いのだが、楓が言うのだ。

「お前は引き籠もりだ。生きている価値が無い」

 これを聞いて何だか府に落ちてしまった。

 僕はどうしようもない、只の人間なんだって。だからかなのか、僕はその楓を好きになってしまった。

 もういい歳なのだから、色恋がどうのなんて毛頭言う筈もない。恋なんてくだらない。

 だけど、それでも、僕という一人の人間が、一人かどうかも怪しい人間が好意を持つには、その楓は十分過ぎる程の人間で、少女だった。

 僕等の出逢いは正直良いものでは無かった。


 楓と出逢ったのは大学の入学式。


 一段と騒がしい集団に目をやると、彼女はその中心にいた。

 集団の真ん中にいたのは、髪がかなり短いショートの、パッと見では性別の判断が出来ない、少女だった。

ふと目が合った気がした。ただそれだけだ。

 それで終わりだと軽々しく思っていた僕はバカだった。終わるはずがないのだ。

 囲んでいる男子を押しのけ、僕の前でに彼女は現れた。

「何見てるんだ?友達になりたいのか?」

男勝りのその口調。ほとんどの人は彼女が女の子には見えないだろう。

 だけれども、本当にそれだけだ。

「いいえ。あなたには素敵なお友達が沢山いるようなので」

 僕は正直人に興味を殆んど持ったことが無い。

 だからー「僕は貴方の人生において、何の価値もない人間ですよ」

 だが彼女は力強く反論してきた。

「私の人生に価値があるかどうかを決めるのは私だ。それ以上でもそれ以下でもない。ましてやお前如きに決

められるものじゃない」

 強いな。

その時少しだけ彼女という存在に興味を持つことができた。


だがこの時はまだ知らない。この後に何が起こるのか。

いや、もしかしたら、彼女は知っていたのかもしれない。この先に起きる自分の、世に言う運命って奴を。



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