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シルバーリング  作者: Yua
19/91

第19話。魔王軍2「転ばぬ先の杖」転んじゃいました?

どうも、カビエルっす。魔王四天王序列Ⅲ位やらせてもらってるっす。


これから、序列Ⅰ位のパズーさんと一緒に、東にあるヴェギ王国を攻めるっす。ようやくっす! めっちゃ待たされたっす! けど、まずは近くにあるエルナ村って所から攻めるみたいっす。


何故っすか!?


「パズーさん! そんな小さな村なんてほっておいて、さっさと王国攻めましょうよ!」


俺達なら余裕っす。実際、西の国々なんて目じゃなかったっす。海底に手が出せなかったのは歯がゆかったっすが……。他はどこも相手になんなかったっす。雑魚っす。


「そうしたい気持ちもわかるがなカビエルよ、ここはまずは慎重にならねばならん。あの村はなかなかに厄介な相手になるかも知れん」


「どうしてっすか? 俺達に適う相手なんて、どうせいないっすよ!」


「うむ、私もそうは思うがな……。ヴェギ王国に送った先遣隊が帰って来ん……。その後も何度か送ってみたがな、何故かエルナ村より先に進んだ奴がおらん。それにな……」


パズーさんが言い淀んでるっす……。


「な、なんすか?」


「生き残って帰ってきた者の中にはな…シルヴィアを見たっていう奴がいる…」


「シ、シルヴィアっすか! あの元序列Ⅰ位の、あの裏切り者っすか! なんでこんな小さな村なんかにいるっすか!」


シルヴィアは本当にムカつく奴だったっす! 女のくせに生意気な態度ばっかりで、自分の方が強いからって、いつも見下されてて本当に悔しかったっす! 今思い出しても、あの顔を殴り飛ばしたくなるっす!


それにしても、あれほどプライドの高い女が、こんな小さな村になんか居るはず無いっす! きっと人違いっす!


「分からん……。奴の考えることは魔王軍にいた時から、何一つ分からんかった…。だが、あの村にシルヴィアが居る可能性がある以上は、迂闊に王国は攻めれん……」


「そ、そうっすね……。ヴェギを攻めてる最中にシルヴィアが来るのは勘弁っすね……」


ムカつくっすけど、シルヴィアは本当に強かったっす。きっと人違いだと思うっすけど、可能性がある以上は慎重にっていうパズーさんの意見も分かるっす。


「そうだ、だからまずはエルナ村を攻める。シルヴィアが居るとは言え、他はただの村人だ……。流石に奴も一人では我ら二人の軍隊の相手は出来まい……。まずはシルヴィアを潰すぞ!」


「分かったっす! こっちの準備はもうとっくに出来てるっす。いつでも行けるっす!」


いいっす! 最高っす! もしかしたら、今からあのムカつく奴をボコボコに出来るって考えると、本当に気分がいいっす! もし出来るなら、あのずっと見下してきたムカつく奴を滅茶苦茶に犯してやりたいっす!


こんな小さな村に、奴が居るかは少し疑問っすが、是非居て欲しいっす! 長年の恨みを晴らしたいっす!


「よし! だがいいな、決して勝手な真似はするなよ! 相手にシルヴィアが居る可能性がある以上、お前に死なれると、こちらが壊滅するかもしれん……」


「大丈夫っすよ! シルヴィアが居るっていったって、残りは所詮ただの村人っす! 心配し過ぎっす。パズーさんこそ勝手に死んだりしないでくださいっすよ!」


「ふん、余計な心配だ! ではよし! 早速取り掛かるぞ!」


「了解っす!」


 ◇◇◇


そうして、パズーとカビエルは、エルナ村に攻め入ろうと、魔物の軍隊を引き連れて、テントを張り具体的にどう攻めるかの、最終調整を話し合っていた。




っと、その時、突然空から何かが降ってきた……




 ヒューーーーーーーーーーーーーっ、バァーーーーーーーーーン。


 パラパラガラパラ、ボン!パラパラ… パラ… パラ… パラ…




「な、なな、なんすか? 何が起きたっすか?」


慌ててテントの外に出るカビエル。

そして近くにいた部下にそう訪ねた。


「わ、分かりません! ですが突然、家が! 屋根が! 飛んで来ました! その他にもいろいろと……」


「家? 屋根? っすか!? なんでっすか?」

「分かりません、ですが、恐らく風の魔法で飛ばしたものかと……」


「魔法! まさか! こちらの動きがバレたっすか!? 被害はどれくらいっすか?」


すると、別の部下がやって来て答える。


「甚大です! 一部隊が壊滅しました! その他の隊にも被害が…」

「マジっすか!? えっと……いったん部隊を避難するっす! 部隊を立て直せっす!」


『は! 了解です!』 



 。。。



「風の魔法……。これはシルヴィアの仕業ではないな」


パズーがそう呟く。


「ってことは、シルヴィア意外にも、厄介な奴がこの村に居るかもしれないってことっすか!?」


「分からんが、そう考えておく方が無難だろう……。もう一度、作戦を考え直したほうがいいかもしれんな……」


「そう……っすね……」




こうして誰かの勇敢な行動により、エルナ村は魔王軍を撃退したのだった……。


 ◇◇◇


ゴルト・黒助「 … … … 」


まりー「ごめんなさい。ごめんなさい。調子に乗りました。ごめんなさい!」 


      「 … … … 」


まりー「だって、黒助にいいとこ見せたかったんだもん! 見せたかったんだもん!!」


      「 … … … 」


まりー「いやー! お願い怒って! 叱って! お願いよー! 何か喋ってよー!」



おしまい

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