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シルバーリング  作者: Yua
17/91

第17話。魔王軍1「鶴の一声」どんな声なのです?

「ハッハッハッハッハッハ」


魔王城。


そう表現するのにピッタリな巨城にある玉座に座り、ひとりの男が高笑いをする。


「いやー、順調! 順調!」


魔王。


そう表現するのにピッタリな佇まい、そして出で立ちである。


「この調子で行けば、この世界が我らの物になる日も、そう遠くないかもしれんなぁ」


魔王アバンは、彼にひれ伏す配下を前にして、そう呟いた。


「アバン様、お次はどうなされますか?」


魔王四天王、序列Ⅰ位パズーがアバンに尋ねる。


「そうだなー、次は、西を固めるか、東のヴェギ王国を攻めるか、といったとこだな。オルネウス、お前はどう思う?」


魔王アバンが序列Ⅱ位オルネウスに問いかける。


「ハッ、まずは、西側の領地を磐石にするべきかと愚行します」


この世界の西側の国々は、もう既に魔王軍に占領されてしまっているが、一部の反抗勢力は未だに存在している。


「なるほどね、カビエル、お前はどう思う?」


魔王アバンが序列Ⅲ位カビエルにも問いかける


「東をどんどん拡げちゃいましょうよ! ここの奴らなんて、よゆーっすよ!」


「おい! 言葉使いに気をつけろ若造!」

「す、すいませんっす!」


序列Ⅰ位パズーが、序列Ⅲ位カビエルを咎める。


「よいよい、そのような些細なこと我は気になどせん」

「ハッ、申し訳ありません。出過ぎた真似を致しました」

「よいよい、我は今、機嫌がいいのだ。してそうだな……ならば……」


そして、魔王アバンは一考し……


「オルネウスよ」

「ハッ」


「お主には西を固めてもらおう」

「ハッ!かしこまりました!必ずやご期待に応えてみせます!」


「うむ、期待しておるぞ。次にカビエルよ」

「は、はい!」


「お主はパズーと共に東を攻めてこい、手段はお主らに任せる。好きにするが良い」


「は、はいっす。頑張るっす」

「御意」


「他の者は我が城を守護せよ!」

『ハッ!!!!』


「以上!解散!」


その彼の一声により、彼の配下たちは、数人だけをその場に残して散っていった。


 。。。


「やれやれ、元序列Ⅰ位シルヴィアが裏切った時はどうなるかと思ったが……。いたって順調ではないか!


それにしても、シルヴィアの奴め、一体何が気に入らなかったのか……あれだけ面倒を見てやったと言うのに……。まぁよい、所詮奴は四天王最強!


……だが一人ではどうせ何も出来まい、魔王軍の面汚しよ!」


元序列Ⅰ位シルヴィアが居なくなったことにより、

他の四天王の序列が繰り上げされた、序列Ⅳ位は空席である。


「海底都市が残ってはいるが……西はもう我の物と言ってもいいだろう。北は我々の居る魔王領。次は東だ……そしてその次で……」


魔王アバンは、物寂しくなった王の間で一人呟く。そして……


「近い、近いぞ!我が、この魔王アバンがこの世界を統べる日は!」


そう一人感傷に浸るのだった。

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