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自分と魔王と世界①



「……あ、うん。分かった、よろしくサミエル」





先程まで物凄い罪悪感に襲われていたが、その気持ちも先の発言で全て吹き飛ばされていた。




「はい陛下!……陛下、宜しければその鎧兜、お外しになられては?」




サミエルの最もな申し出に、俺はそうだなと同意し外す。するとサミエルは、はぁぁう!と謎の奇声を上げながらよろめいた。




「……大丈夫か、サミエル」

「はい、その……陛下のその麗しいお顔を久しく見ていなかったので……心臓が、持つかどうか」




そのまま止まってくれとも思ったが、言ったら本当に止まりそうな気がしたので、そのまま言葉を飲み込み話を続ける。




「で、まぁ色々聞きたい事があってだな……」

「陛下、その前に少しお時間戴けますでしょうか?」




サミエルの突然の申し出に疑問を持ちながらも、何か重要な話のようなので俺は仕方なく許可を出した。するとサミエルは有難うございます。と微笑んでから話し出す。




「先程、他の部下から耳にした話なのですが、何やら陛下を縛り付け、あまつさえ木に吊るした……という話がありまして、その事を直接陛下にお聞きしたく……」




相変わらず微笑んでいるサミエルに少し違和感を感じつつ、俺は捕まった時の事を話そうと口を開いたが、後ろに居るアルファが目に入った。アルファは大量に汗をかきながら小刻みに震えていた。どうやら俺のこれから口にする事によって、彼と俺を木に吊るした部下の運命が決まるらしい様子だった。




あーそうか、そういう事か……サミエル意外と鬼畜だなぁ




俺はその事に溜息をつき、サミエルを黙らせつつ、かつ後ろに居るアルファとその部下を守る台詞を探った。




「あぁ、確かに捕まった……」

「………」

「が、まぁ許したからそこはもう掘り返すな。後、それをした者にも罰は不要だ。それでこの話は無しだ、いいな?」

「……分かりました」




サミエルは俺のその言葉に不服そうにしていたが、掘り返すなという俺の言葉に従った。そして後ろに居るアルファは胸を撫で下ろす様に自身の汗を拭きとっていた。




これでお咎めも無くなった事だし、そろそろ話してもらうか




「それでだ。サミエル、先程も言ったと思うが俺は記憶がない。だから知ってる範囲でいい、この世界についてと俺の話をしてくれないか?」




その言葉に最初こそ驚いた顔をしていたが、すぐに先程と同じように微笑んで承知しましたと頭を下げた。




「そうですね、まずはお名前から。陛下のお名前はアヴァニール・ヴィクティオル・ヴァルフレイ様。二つ名は『不死王』この世界で最も優れた魔王であり、唯一無二の存在であります。そしてわたくし共のような虫けらにも優しくして下さる、器の大きな御方です」




恍惚な表情で見つめてくるサミエルに鳥肌を立てながら、へぇ……と返事をすると、俺のその返しにすら嬉しそうにしているサミエルを見て若干引いた。




何か、褒められてたけどサミエルに言われてもあんまり嬉しくないな……




「そして、……そうですね。まずは魔王についてのお話から致します。魔王はアヴァニール様を含め他9名。全員で10名居ます。そして魔王の中にも階級というものが存在します。勿論、アヴァニール様はその頂点におられます」

「え、魔王ってそんないんの?」

「はい。各地域に城を構え、無法者が現れないよう魔族の統括をしております。ですが元々他の魔王達は無法者でございました。それを統括なされたのがアヴァニール様他2名なのです」




そう自慢げに話すサミエルの言葉に俺は少し気になった事を口にした。




「魔王は誰でもなれるものなのか?」

「いいえ、魔王にはある幾つかの基準がございます。まず魔力、知力、体力、財力。これらは全て一千万ディル(1ディル=1単位)より上という事が大前提です。次にリーダー性。こちらは数値では分からないので、自分の地域をどれだけ統括できているか、それか現魔王の推薦と承認があればなれますが、こちらは現魔王の8割にあたる魔王から支持されなければなりません。そして最後に、魔王の一番大切な要素である『悪行』によって決められます」




今までそうなんだと感心しながら聴いていた俺は、最後に言われた言葉に思わずん?、と声を漏らした。




「最後、なに?悪行って言ったか?」

「はい。魔王になる一番大切な要素になります。これはアヴァニール様を含む魔王の上位3名である魔王がお決めになられたことでございます。『魔王たるもの、傍若無人であり、周りから全てを奪い尽くし支配する事こそが大切である』という事でした」




俺何言っちゃってんの!?




その言葉に流石です!という尊敬の眼差しを向けるサミエルに俺は恥ずかしさでいっぱいになった。




「あ、でも確か俺一人でそれを作ったんじゃないよな!!他に2人いるって言ってたよな!!!」

「はい。他2名は、第二席の獄炎王様と第三席の氷帝様がおります。ちなみにお二人はアヴァニール様と魔王統括に尽力された御方でもあります」





良かった!!!あんな恥ずかしいの考えたの俺だけじゃない!!!!

……魔王ってこんなヤツばっかなのかな……





まだサミエルの話が続きます……

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