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真夜とトーラス  作者: 白糸モモ
2章ドーナツ・ロンド編
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28話 マチネ

 季節は夏になり、朝もとても暑くなってきて、寝苦しくてつい、早起きしてしまった。

 七瀬真夜は夏になってから、最近は少し体力づくりという名目で、早起きしてジョギングをするようになっていた。

 真夜は起きてからすぐに洗顔、歯磨きして、動きやすそうな半袖シャツ、短パンに着替えた。

 そんなふうに真夜は準備していると、隣の部屋から姉の真昼が顔を出す。

 真昼はとても眠そうな顔をしてこちらを見てきた。


「ふはあ。おはよ、真夜ちゃん」

「あ、ひるねー。起きてたんだ。それとも私、ちょっと起こしちゃった感じ?」

「いや、たまたまだよ。今日、久しぶりに大学の授業に行こうかと思って」


 真昼は大学生であるため、朝9時から授業に行くということらしい。


「まあ、最近授業行けてないから、そろそろヤバいなって思ってね。朝だけど、授業行きまーす。ふはあー」

「てか、大学生ってなんで朝の授業とかすぐサボろうとするわけ? しかも9時だよ。絶対起きれる時間なのにさ」

「んー、なんでか、たまに起きれないんだよね。まあ、真夜ちゃんも、大学生になったらわかるよ」

「私は多分、朝はきっと行けると思うよ」

「それはどうかなー。まあ、それよりもそんな格好して、今から運動したりするの?」

「まあ、そんなところ。最近あまり運動できてなくて、朝からちょっと走ってこようかなって」

「なるほど。で、どのへん走るつもりなの?」

「そうだね、生の松原の方角に向かって走ろうかな。松林を横目に走れて朝から気持ちよさそうだし」

「松林浴かー、いいね」

「何それ?」

「森林浴の松林バージョン」

「なるほど」


 真夜はランニングシューズを履いた。

 すると後ろから真昼も来て、なぜだか運動服に着替えていた。

 真昼もランニングシューズに履いた。


「え、授業は?」

「大丈夫! 間に合うから」

「本当は行かないつもり?」

「いや、ちゃんと行くって、正式には授業スタートから30分経って」

「なんでだよ」

「なんならジョギング後は車で高校まで送っていくよ」

「んー。じゃあ、一緒に走る」

「真夜ちゃんは、欲に正直だねー」

「別にそんなことないけど」


 真夜は少し腑に落ちない様子のまま、真昼と一緒にジョギングをすることにした。



 時刻は朝6時ごろ。この時間から30分くらいジョギングをすることにした。

 今日は真昼と一緒に生の松原の辺りを走る。

 松原をジョギングしていると、犬を散歩している人と遭遇したり、通勤している人、あとは真夜たちと同じようにジョギングしている人がいた。

 とりあえず二人は並列しながらジョギングしていた。

 ふと走っている最中、真昼の様子を見てみると、まだまだ体力が有り余っているようで、真夜のすぐ隣を並走していた。


「ひるねー。やるね」

「まあ、これでも体力には自信あるものでして。というか真夜も中々良いペースで走るね。運動部というわけじゃないのに」

「まあ、これは最近、走っているからだと思う。最初のうちは1分走ることすらきつかったんだけどね」

「へー。いいじゃん。じゃあ、この松林を走り抜けて、海を見に行こう」

「いいね。そうこなくっちゃ!」


 真夜はノリノリで少し走るペースが上がった。

 30分ジョギングしていたら、小戸公園の方まで来ていた。

 小戸公園は海を一望できる福岡の絶景スポットの一つである。

 公園に入って、二人はレンガの道を歩きながら海を眺めていた。

 途中、真昼は散歩している犬を見つけては撫でに行っていた。


「いやー。柴犬可愛いですねー。何歳くらいですか?」

「えっと2歳だよ」

「そうですか。可愛いですねー」


 相変わらず真昼のコミュニケーション力には驚かされる。犬を連れて散歩している人ともすぐに打ち解けているようだった。

 だが、犬をずっと触り続けていた訳か、番犬のごとく吠えられてしまった。

 真昼はお辞儀をして犬にお別れを告げると、石の階段に腰かけた。

 真夜も同じように真昼の隣に座った。


「いやー。朝の空気は良いね!でも、なんだか少し暑くなってきたかな」

「うん。夏だねー」

「そうだねー。真夜ちゃん。ジョギング後にサウナはどう?」

「この辺にサウナなんてあるの?」

「うん。あるよ。ちょっと車で数分のところだから、私出すよ」

「うん。ひるねー車、お願い」


 真昼の運転の元、二人はサウナに行くことにした。



 温泉でサウナに浸かって、7時になったところで近くの飲食店で朝食を取ることにした。

 朝食を取ってからは真昼は真夜を高校まで送っていく。


「じゃあ、いってらっしゃい。あ、帰りはちょっと遅くなりそうだから」

「ひるねー。ありがとうね」

「うん」


 真昼は別れを告げて、車で走っていった。

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