26.二人で
二人が目覚める前に刺激をしないようにと将軍は仕事に戻ってしまった。
「目が覚めたみたいだよ」
「働き蜂さんは他に何か付くの?」
そう、蟲人は殆ど名前が無いようで、役職というか種族と仕事で呼ぶんだって。決して、私が無精している訳では無いのです。
「今はここに一人しかいないから働き蜂で大丈夫」
「働き蜂さん。女王蜂さんの年齢は?」
「え? 女王の年齢? はっ」
間髪入れずに女王蜂さんに魔法を掛けて大人にする働き蜂さん。職務に忠実ですね。
「フェロモンの研究続けることにしたよ」
「本当!?」
「良かったですね。女王」
女王蜂さんは働き蜂さんの言葉に我に返って、つんとお澄ましする。
「そうね。協力してあげるわ」
「・・・女王」
「エル、働き蜂さんにも参加して貰うの?」
「そうだねー。どっちでも良いよ」
その言葉に女王蜂さんは悩んだ顔を見せ、働き蜂さんも困惑顔だ。恐る恐る口を開いたのは働き蜂さんだ。
「私はお役御免でしょうか?」
「いや、女王蜂、次第かな? 研究ではもう一人増える位で、女王蜂が大人でも子供の姿でも気にしない人ばかりだから、どうする? 一緒に研究してくれるのなら、同じ部屋にいて貰いたいけど」
「女王」
最終判断は女王蜂さんにあるみたいだね。私もどっちでも良いと表明しておく。
「一人でも平気よ」
「女王」
わっ。明らかに無理しているでしょう。涙目で強がってる・・・。小さくなった時は本当に幼い感じだったからなー。
「エル、授業参観って事で暫くは二人に参加して貰ったら? 魔法は無しでさ」
一気に変えるのは大変だから、一つずつ。
「そうする?」
「そうして頂けると、私も参加してみたかったのです」
働き蜂さんは大人だね。
「参加したいのなら、一緒に来てあげるわ」
「じゃあ、また明日」
エルが解散を告げた。




