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フェロモンに対する研究レポート  作者:


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10/50

10.魔法で

「ふーん。で、どうするの?」

「魔法で解決するよ!」

「出来そうなの?」

「ふんっ。私は賢者と呼ばれる凄腕よ!」


 えー・・・。賢者は知識が豊富って事じゃないの? 凄い魔法が使えそうなのは、大魔法使いとかの方だと思うんだけど。一応、聞くよ。


「賢者は何が凄いの?」

「知識」

「・・・魔法の腕は」

「そこそこよ!」


 自信を持ってその答え。おーい。


「駄目じゃん! もっと、確実な方法でやりなよ」

「だって、他に思いつかないんだもん・・・」


 エルが涙目だ。匂いだからなー。見えるものじゃないし、成分もそれこそしっかり研究しないと無理だよね。魔法でえいっと出来るなら良いんだけど・・・。


「エルって魔法で遠くまで見たりできるの?」

「・・・できるけど? 未来は無理」


 いや、そこまで求めていないから。その言い方だと、過去は見れるんだね。それなら魔法は中々の腕だと思うよ。


「そこまではいらないんだけど、うーん。フェロモンの影響で寝ているならさ、匂いが薄まれば起きるでしょ? 皆、突然ばったり倒れた感じじゃなさそうだったし」


 納得だとばかりにエルが頷く。


「うん、確かに。蟲人達が一方向を気にしたと思ったら、ゆっくり動きを止めてた。あれ?って思ったら寝てたよ。全員が幸せそうに穏やかな表情だったから、最初は良く分からなかったんだよね」

「そうだったんだ。苦しんだりしていないなら良かったよ。うーん。ちょっと風向きは分からないけど、私が通って来た道なりの寝ちゃった人で私から一番遠い人は、今どうなってる?」

「どっちから来たの?」


 エルが思案するように辺りを見回す。

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