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39 Try Everything


 目の前に現れた一羽のウサギはゆっくりと何やら身振り手振りで伝えようとしている。


『えー、ナニナニ?

よく奴を倒せたな!誉めてやろう』


「ホネオ、あんたこのウサギが言ってる事解るの?」


『おう!まかしとき!

え~と、誉めてやろう!

だが奴は四天王最弱!!』


「四天王なんているのかよ!?」


『ナニナニ?四天王は冗談だ』


「「「冗談!?」」」


「ていうか、ホントにそんな事言ってんの?」


 そう尋ねると、今度はウサギが大きく頷いている。


 あ~、合ってんだ。

 ていうか…

「こっちの言う事解るの?」


 また大きく頷くウサギ。

 そっか、解るんだ。


「まあ俺のセブンセンシズにまかしとき。言葉喋らんでも俺にかかったら何言うてんのか丸分かりや!」


「あんたそれならさっきの兎人の言葉も解った?」


「当たり前やん!」


「「「そうなの?」」」


 そんなやり取りにイラっと来たかのようにウサギが後足で地面を叩く。


 その地響きを伴うズドンという音も半端無い!


『ん~と、とにかく、ソイツは我が一族でも無い上に最弱だ』


「これで最弱!!」


「ていうか、一族じゃないって?」


『この娘はある日我が一族に迷い混んできたのだ』


「「「娘!!?」」」


『知らなかったのか?ソイツは女だ』


「まさかのキングカズ子」


「いえ、そこは女の子だからクイーンカズ子では?」


「いやいや、カズ子やなくてカズ代やろ!?」


「なんでカズ代?だいたい元ネタがカズマなんだから、同じマ行でカズ美でしょうよ!」


「「「……!!!」」」


「何よ?何か変な事言った?」


「いや…な、名前の事でまさかリリィに言い負かされると思ってなかったからよ」


「ほんまやなぁ…」


「屈辱です…」


「何よ、みんなして!」



 また「ズドン!」という地響き!


『ともかくソイツはある時キツネの同僚と逸れてここに紛れ込んできた』


 私達の会話の途中で少しイラっときた様子のウサギがまたぶっ込んできたよ。


「キツネの同僚?」


『そうだ。どうやらソイツの世界ではそれぞれウサギとキツネ初の警察官だったらしいが、警察官とは何かお前達は知っているか?』


「ウサギ初の警察官!?まさかジュデ⚪ちゃん!?」


『ふむ、こちらの質問に答える気はないか。ではサクッと殺してやろう』


「いや、ちょっと待って!警察官、知ってます!勿論知ってますとも!!」


 慌てて答えるスラマサ。


 ていうかホネオ~!?しかめっ面して雰囲気出してるけど、何であんた完全にウサギさんサイドなのよ?


 殺られる時はあんたも一緒なんだからね?


「警察官ってのは善良なる市民を身を粉にして守る職業の事です」


『なんだそれは?さっぱり解らん』


 まぁこの世界の魔物にそんな話をしても解る訳ないか。


『そう言えばその娘も来た当初似たような事を言っていた気もするが』


 あ~、言ってたんだ。で、理解してもらえずに諦めた、と…



 と、クイーンカズ美ことジュ○ィちゃん?が意識を取り戻したのだろう、二度三度と頭を振り立ち上がった。


『気がついたのか。何?キツネが迎えに来たから帰る?そうか、では達者でな』


 え!?何ここ、ズー○ピアと、ディ○ニーワールドと繋がってんの?


 私の混乱を余所にふらふらと歩き出したジ⚪ディちゃん?が、目の前でフッと消えた!!!


 ………


『ふむ、どうやら無事に帰ったらしいな』


 いやいやいやいや!?おかしいでしょ!?おかしいよね!?

 何で普通に受け入れてんの?



『さて、後はお前達の始末だけだ。精々我々を楽しませてくれ』


 そう言って指先で何か合図を送ったウサギだったが、直後に他のウサギ達が姿を見せた。


 そう言えばウォルが「囲まれてる」って言ってたよね!



 私達の周りに姿を見せたウサギ達、その数8羽!!


 さっきのジ⚪ディでさえ全員がかりでやっと対応したのに、あれより遥かに強いという最深部のウサギが計9羽……


 正直詰んだな、コレ。



「リリィさん、狼達も呼んでウサギを囲みましたけど、たぶん相手にならないと思います」


 ウォルがそう言ってくる。


「無駄死にさせたくない。最深部から遠ざけて待機させて」



 とは言うものの名案が浮かぶでもなく「いよいよ不味いな」と全滅を覚悟した時


 最深部から燃えるような熱気を孕んだ強烈なオーラが迸り…



 そして膨大な熱気と対照的にそこにいる全ての者が凍りついた。




今日も読んで頂きありがとうございました(^^)

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