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祓魔修羅  作者: 七咲千尋
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第二夜 ナンバー2

爺ちゃん!

道場から天道の声がきこえる。

天道は爺ちゃんが拾ってきた男の子だ。

一緒に住んでいるはずだから、何かあったなら天道の身にも・・・

「天道!」

「普くん・・・」

そこに居たのは、刀を携えた男と、その男に木刀を向ける天道。

そして、血を流した爺ちゃん。


ふつふつと、湧き上がってくる、怒り。

「おい、おまえ、爺ちゃんに何をした?」

「私はなにもしていない」

「じゃあ、なんで、爺ちゃんが血を流しているんだ?」

爺ちゃん、天龍流は、護衛自衛の型だ。

知ってる。

でも、今回は。

今回だけは。

先に切っ先を向けさせてください。

「駄目だ」

「「!?」」

「爺ちゃん・・・生きてたのか」

「勝手に殺すな。」

「城ケ崎さん・・・」

「ほら天道、眼鏡が涙でぬれておるぞ」

刀の男が近づいてくる。

「誤解を与えて申し訳ない。私は天龍流師範代、篠波螺だ」

し、師範代ってことは…?

「「すみませんでした!」」


ーーー


「そしたら、爺ちゃんはどうしてケガを?」

「わからん」

「どういうことですか・・・」

天道は不思議そうにそう尋ねる。

「切られたのは確かなんじゃが・・・顔は見れんかった。恥ずかしい話じゃが、反応できんかった」

「爺ちゃんが・・・」

天龍流の基礎は足使いだ。爺ちゃんなら、相手の足が間合いに入った時点で気付けるはずだ。もし爺ちゃんが気づけないとすれば、何らかの飛び道具か、あるいは長物の武器で間合いの外から攻撃してきたか・・・

「そこで、たまたま呼んどったこいつが治療してくれたんじゃ」

「はい、本当に間一髪でした・・・」

「そういうことでな、今この辺りにはかなり手練れの人斬りが来とる」

「人斬り・・・」

「とどめを刺さずに、見られない事を優先したあたりも、かなり頭が回ると見えます」

師範代は何かを考えながらそう言う。

「そうだ、普はこいつと帰りなさい。本当は最後の型を教えるつもりだったが、あしたにしよう」

「師範代とですか」

「分かりました。必ず無事に送ります」


ーーー


「師範代は、どうやってじいちゃんと出会ったんですか?」

「私は、昔君のおじいさんに母の命を救われたのだ。わたしが九つの頃かな」


其の頃、新兵衛という人斬りが私の父を暗殺しようと企てた。


私は、私の父が世間的に宜しくない事をしていたのを知っていたし、道徳心がないと言われるかもしれないが、そんな未来も予想していた。


だが、その人切りは有ろうことか私の母を人質にした。


「そんな母を救ってくれたんだ」


ーーー力の無い物を救うには力が居るーーー


「そこからは、女二人で暮らしてきた」

「大変でしたね・・・」


ん?女ふたり?おんな?

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