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神竜達との出会い~対象は私じゃないはず~

数日間ユリアにつけ回され、逃げ回っていた私は気が付いたら学園でも入ることを制限されている神竜の間に迷い混んでしまっていた。


この神竜の間というのは、学生の間に聖女候補となった女性のみが入室を許可される部屋で中心には大きな魔方陣が描かれている。

なんでも神竜様と聖女が交信をするために作られたらしい。

らしいというのも私もかつて学園長を勤めたことのある伯父から聞いたことがある程度なので詳しくは知らないが。


少なくとも許可なくこの部屋に入ると罰則があるため、早々に部屋を出ようとした時、背後の魔方陣から気絶をしてしまいそうな程の魔力が溢れだした。あれ?これヤバい奴じゃないの?



『ほう、これはまた珍しい娘が候補に選ばれたものよの』



振り返ると魔方陣が煌々と輝き、そこから金色に輝く巨大な竜が顔を出していた。

全てを見透かすような薄く光る若草色の爬虫類のような瞳。(竜なんだからそりゃそうか)

絵で見たことしかない神の雷霆(らいてい)を纏う立派な角。

人間など一飲みに出来そうな顔に比例した大きな口から覗くのは鋭い牙。


本能的にこの存在に逆らってはいけないと感じるのと同時にどこか懐かしい人に会ったかのような安心感が私の心を支配した。


「あなたが……神竜様なのですね?」


気づけば私は神竜様(仮)に問いかけていた。態々聞かなくても本能がそうだと騒ぎ出しているではないか。何故私は聞いてしまったのだろう。しかしッッッ!!これほどの圧倒的存在感ッッッ!!聞かずにはいられないッッッ!!


『何やらふざけているのは伝わっているぞ小娘』


やべぇ、バレてーら。


『まぁ、今回は見逃してやるかの。質問に答えるのならばいかにも我こそが神竜の王である』


え?超大物やん。(唐突なエセ関西弁)なんでそんな人……人?違うな。そんな竜が急にあらわれてんの?暇なの?


『お主は我のこと舐めすぎじゃないかの!?暇な訳なかろう!』


私の心の声が突き抜けとかプライバシー0じゃないですかー。勝手に覗かないでよエッチ!


『む、確かに勝手に覗いたのはすまなんだ……って待て小娘!ちょっと神竜に、それも神竜の王に会ったというのにいきなり態度でかくはないかの!』


「ええ……なんだか慣れちゃいました」


『慣れたっ!?』


「なんだか慣れちゃったせいか言葉を話す色が派手なデカい蜥蜴にしかもう見えないですし」


『酷くない?神竜の王に向かってデカい蜥蜴って酷くない?我今まで生きてきた中でこんなに人に馬鹿にされた事ないんじゃけど?』


「へぇ、凄い」


『反応が雑っ!』


「で?それでなんで神竜様の王様がこんな所にいらっしゃったのですか」


『もう飽きてる!この小娘もう我に飽きてる!』


なんかこの神竜様、ノリいいなぁ。いじるのが楽しいわぁ。

ヒロイン、謎の胆力発揮。

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