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スクリーマー?
滝の洞窟にいた白い奴の事か?
どっちにしろ、殺しておかなければ集落が危険だな。
行くか。
心眼の目を放ち、警戒しつつ坑道の奥へ向かう。
鎧の音が予想以上に響く。
これじゃあバレバレだな。
鎧の必要性が未だにわからない。
実戦価値はどれほどなんだろうか。避けた方が早いんじゃないだろうか。多少 動きが鈍くなっている気がしないでもない。
赤い靄のシルエット。
また吸血鬼がいるようだ。
新しい剣と鎧を試してみる。
「さあ来い!!」
俺の声が坑道内に響き渡っていく。
吸血鬼たちが答えるかのように咆哮を上げてくる。
地面を駆け、壁を駆け、こっちに高速で向かってくる吸血鬼たち。
剣を構え、タイミングを見計らう。
地面を駆けてきた吸血鬼が最初に飛びかかってくる。
体を少しずらして避けながら、思いっきり飛びかかってくる吸血鬼に剣を振りかぶる。
肉の切れる音が耳に響く。
縦真っ二つに切った吸血鬼の亡骸が足元に落ちる。
そのまま左、右と飛びかかってくる吸血鬼を剣で切り刻む。
一撃でくたばった。
文明の利器か。
拳で戦うより格段に楽だ。
もっと早く武器を使うべきだった。
地面に転がる吸血鬼の亡骸を踏み潰しながら、さらに坑道の奥へと進む。
俺がもし手を貸さなかったなら、一体どうなっていたのだろうか。
車輪のついたゴンドラが複数置かれていた。
それぞれのゴンドラにはたくさんの石が入れられている。
これらが鉄鉱石なのか?
ゴンドラに積まれた石を1つ手に取る。
だが壁と同じ色の石もある。よくわからないな。
軽く投げて石を戻す。
インゴットは見当たらないな。
もっと奥だろうか。
さらに坑道の奥へと進む。
見るまでもない。
においでわかる。あの白い奴だ。
地面に死体が散乱している。
おそらく盗賊の死体だろう。
死体には無数の穴がブツブツと空いている。
伸びた皮が動き、腕や背中に空いた無数の穴から多数の丸く黒い虫が外に出ようともがいている。
卵でも産み付けられたのだろう。
死体ごとブーツで踏み潰す。
ブチブチと潰れ、膜が破れる音が響く。
奥の方で、地面に横たわりこちらを見つめ動いている人間の男がいた。
だがよく見ると、男の下半身は既に無く、何かに下半身から食われ動いているだけだった。
虚ろな表情でこちらを見ている男の内蔵を食っていたのは、無数の小さな黒い穴が空いた、全身真っ白の物体だった。
そいつが顔を上げ、こちらに気が付くとゆっくりと立ち上がり、迫ってくる。
鼻や口はなく、頭部は小さな目玉で埋め尽くされている。
間違いない。スクリーマーだろう。
以前会った奴は俺を見ただけで逃げ出した。
互いに縄張りを分かち合っていた。
こいつも同じ奴だとは思わないが。
スクリーマーが叫びながら走り迫ってくる。
剣を構え、接近したスクリーマーへ斬りかかる。
だが素早い。躱された。
何度も何度も斬りかかるが簡単に避けられてしまう。
その都度スクリーマーが背中から生やした複数の触手を使い襲いかかってくる。
だが鎧が頑丈なのか、少し衝撃を感じる程度で大したことはない。
剣の振りを避けたスクリーマーに体当たりをかます。
そのまま勢いあまってスクリーマーごと壁に激突する。
砕けた岩の破片が飛び散る。
腕をスクリーマーの首筋に押し付け、逃げられないよう羽交い締めにする。透かさず剣でスクリーマーの腹を突き刺す。
数歩下がり、壁に固定され、腹に突き刺さった剣を抜こうともがくスクリーマーを見つめる。
再び剣を握り、思いっきり上へ上げる。スクリーマーの腹から頭部を縦真っ二つに切り裂く。
切り裂いたスクリーマーの体は無数に折り重なり蠢く血管が脈打っている。
地面に落ちたスクリーマーの頭部を踏み潰す。
行き止まりか。坑道内で目的のものを探す。
特に何もない。
あの二人の勘違いだったのか。
だがこれで鉱山は安全になった。
帰ろうとした時、スクリーマーを倒した際に空いた穴に違和感を感じた。
近付いて見てみると、穴の先は空洞になっていた。
何かの巣か?
脆くなっている壁を壊す。
種族が通り抜けられるほどの入り口が支柱ごしに作られていた頭から入り、両手で地面を押し、下半身を通す。
なんとか通れた。と思ったが支柱が歪んでいた。
鎧を脱ぐべきだったか。
空洞の端には、鉄のインゴットが綺麗に重ねられ置かれていた。
20の山が5つか。




