魔導忍者はダンジョンマスターになる 2
通常1体のみのはずが、51体のモンスターがひしめき合うボス部屋内
果たして冒険者パーティー『黒き塔』の運命や如何に!(゜д゜)!
★冒険者生活6日目(午後)★
「まずは足と止める」
『魔導雷縛りの術』
『魔導忍法 魔導雷縛りの術』:雷を放ち撃たれた敵をマヒ状態にする 魔導忍法となったことで、味方には影響しないフレンドリーファイア防止機能付きの超親切設計となった
雷が部屋中を走り、ミノタウロス・バーサーカーたちが感電する
しかし、ただでさえ体力のあるミノタウロスの上位個体である
数秒で回復してしまうだろう
だが、雷蔵にはその数秒で十分だった
『蒼炎錐の術』
超圧縮され錐のように高速回転した蒼い炎が、5体の頭を貫通する
「まずは5体」
おもむろに、魔物の群れへと走り出し
『憎悪の炎』
雷蔵を黒い炎が包み込み、周囲のミノタウロス・バーサーカーが一斉に雷蔵に向かい始める
『忍法:憎悪の炎』黒い炎が全身を包み込み、見た者に憎悪の念を抱かせ、自分に注意を向けさせる
所謂、ヘイトスキルというものだ
5体のミノタウロス・バーサーカーが雷蔵に、激しい憎悪と共に、斧を振り下ろす
上位個体の戦闘能力にバーサーカー状態によって肉体のリミッターを解除されている、その全力の一撃は想像を絶する破壊力だろう
だが、雷蔵の姿はそこから動かない
まさか、魔導アーマーが故障してしまったのか
パーティーメンバーは、次の瞬間に起る悲劇を想像してしまい叫ぶ
「「「「ライゾー(坊やぁ)(さん)! あぶない(ですよぉ)!」」」」
しかし、彼女たちの想像以上の現象が起こる
ミノタウロス・バーサーカー5体の渾身の一撃が雷蔵に当たった瞬間、攻撃したモノたち自身が爆発したような轟音と共に吹き飛んだのだ
後ろから迫っていた数体も巻き込まれて転倒する
特に、直接攻撃した5体の損傷はひどく、斧を持っていた右腕はあらぬ方向へ、へし折れていた
『逆襲の結界』:魔導外骨格の機能の一つ 相手の攻撃の運動エネルギーのベクトルをそのまま相手方向に、つまり真逆に変えてしまう結界
ただし、許容エネルギーに限度があり、それを超えると結界自体が破壊され機能を失う
『うまく機能したな、結界の強度は、あの攻撃で限界か?』
『いえ、今の2倍まで許容範囲内です マスター』
そうやり取りしている間に、負傷した五体のミノタウロス・バーサーカーの首が切り裂かれ絶命と共に姿を消す
「お!今度はミノタウロスですかぁ? バベルさっそくミノタウロスバーの製作にかかりましょう!」言う幻聴が聞こえてきそうだ (;'∀')
「坊や びっくりさせるんじゃないよ!」
「ああ? すまん秘密兵器の性能実験ってやつだ」
「2体よこすって言っときながら全部倒してるじゃないか!」
「あたいも勝手にやらせてもらうよ!」
「我も待っているのは、性分に合わん! 押して参る!」
二匹の野獣(イデア&白玲)が暴走し始めた! (゜д゜)!
「それじゃあ参戦変更な」
「俺が足を潰して回るから」
「お前らはトドメを頼む」
「ジスレアも試したい魔法があったら撃っていいぞ」
「ここは土の精霊の力が強いので土系統の魔法を使ってみます!」
「クリスは引き続き、ジスレアの援護を頼む」
「わかりましたぁ」
猛獣のごとく駆け出した美女二人は、倒れこんで起き上がろうとするミノタウロス・バーサーカーに襲い掛かった
もうどちらが魔物かよくわからない 汗
白玲は、流れるような動きで首を撥ねていき、イデアは愛用の戦槌を巨人族の怪力でもって振るい、頭をやすやすと叩き潰していく
開戦からものの数分で、15体を仕留めた雷蔵たち、気が付けば雷蔵の姿が消えていた
ステルスモードに入った魔導外骨格を捕捉するのは、そう簡単ではない
先ほどまで近くにいた敵を見失い、当たりを見渡すミノタウロス・バーサーカー
みるみるうちに足の腱を切り裂かれ倒れこんでいく、倒れこんだものから、あるモノは首を切り落とされ、あるモノは頭を潰されていく
ジスレアも思いついた魔法を使って何体かを倒していた
『岩の棘』
岩でできた小さな杭のような物体が、ミノタウロス・バーサーカーの目に刺さる
痛みと怒りの咆哮をあげ、ジスレアに襲い掛かろうとするも、刺さった悔いの先端から無数の棘が伸び内部に突き刺さっていく、ついには脳を突き破られ、目的を達せぬまま力尽きた
雷蔵が魔物たちの動きを止め、イデア、白玲、ジスレアの3人が止めを刺す
それが何度か繰り返される
残り一体になるまで、そう時間はかからなかった
残り一体となった獲物の腱を切り裂かんと、風のように距離を詰め、短剣をふるう
しかし、切り裂けない
「なんだと!?」
最後の一体となったミノタウロスは全身が黒かった
ブラック・ミノタウロス ミノタウロスの上位個体の中でも最上位と言われている
モンスターランクはAランク
黒い体毛は鋼のような強度を持ち、身体強化でさらに強固さを増す
身の丈は5メートル 通常のミノタウロスが3mであることからも異常な大きさがわかるだろう
手に持った武器はその巨大な身の丈と変わらないのではと思わせるほどの大剣
剣と呼ぶには、あまりにも武骨で強大な鉄の塊を伸ばして刃を無理やりにつけたような代物だ
ただ、これほどの巨体で怪力の持ち主が振るえば、恐ろしい脅威となる
自分をかすり傷程度ではあるが傷つけた相手を、叩き潰さんとばかりに振り下ろされた大剣を、雷蔵はバックステップでかわす
「やはり初心者用の短剣では歯が立たないか ははは」
ああ、まだそれ使ってたんですね (;´Д`)
魔力と気を合一した力:合力でいくら強化しようとも、初心者用の短剣では強く強化しようとするとと、短剣自体が強化の力に耐え切れずに壊れてしまう
なので、壊れない程度に力を調整して強化することになるが、そうすると強力な魔物に有効な攻撃力が出せないと言う残念な結果になるわけです
その場に駆け付けた、イデアと白玲が吹き飛ばされていく!(゜Д゜;)
「くぅ!なんて力だい!あたいが吹き飛ばされるなんて」
「あの大剣を軽々と振り回すとはなんたる怪力」
二人とも盛大に吹き飛ばされてはいいるが、衝撃を殺すために自ら後ろに飛んでいるからであり、それほどダメージは負っていない
「なかなかの強敵だ、訓練がてら、お前らだけで倒してみるか?」
と、のんきに宣う雷蔵なのであった




