第27話 - 闇の力 -
27話です!
ブクマ、高評価ありがとうございます!
日に日に増えるのが本当に嬉しく思います。
誤字脱字や稚拙な文章で大変恐縮ですが、めっちゃやる気になれるのです。 今後ともよろしくお願いします!
「ここは………知ってる天井……」
「主、気がついたか」
「クロ…か。俺はあの後どうなったの?」
「主は闇の魔力の片鱗を掌握した後、3種混合の魔法を使い、倒れたのだ」
「闇の魔力…? 3種混合…?」
「後に説明しよう。娘の指示によって街へと帰還、ここはいつもの宿屋だ。」
「そっか…迷惑かけたな」
「構わぬ、このくらいの事が出来なくて、しもべは勤まらぬからな。」
「ありがとう。ところでなんで俺全裸な…」
ムニュ
「おや…?」
「んっ…」
布団を捲ると同じく一矢纏わぬリエルがそこにいた。
「……リエルさん?」
「おはようベルゼ! 無事で良かった!」
「お、おう? なんで全裸なんですかねえ?」
「えへへ…!」
「人が気絶してる間に盛ってんじゃねーよ!」
「あばばばば」
ご希望してた雷を纏ったチョップが頭に炸裂する。
「リエル… ごめん。また迷惑かけたね」
「ううん、大丈夫!ベルゼが無事で良かった!」
「リエルはもういいの?」
「うん!私は魔力が尽きかけてたけど、ポーション飲んだら良くなったよ!」
「そっか。なら良かった…」
「主、色々と説明しなくてはならぬ事がある。娘へは通訳を頼むぞ。」
「あ、ああ。」
「まず、起きる前までの経緯を」
どうやら俺は魔法を放ってから気絶してしまったようだ。クロは、俺が闇の魔力を掌握?したところで出てきたみたいなのだが、全く気がつかなかった。
それで倒れた俺と、荷物の3人がいるという事で、リエルの判断で街へと帰還する事になった。というわけだ。
「あれ、あいつらは?」
「あの3人は、通りかがった他の冒険者が運ぶのを手伝ってくれたの。知り合いみたいだったからそのまま預けてきちゃったけど」
「そうか」
「さて主よ、そろそろ本題に入るとしよう」
「ああ」
「我がシャドウクリーパーなのは周知の事だが、我らは代々、闇の力を持つ者に仕える一族なのだ」
「う、うん?」
「我は一族の住む処より単身、修行と主人探しの旅に出てきていたのだ。が、迂闊にも森で昼寝をしていたら、あの首輪をされていたのだ。」
(うん…迂闊だよな。それで先日のアウストロル男爵家の件に繋がるという事か。)
「あの時は感激したものだ。こんなにも魔力が多く、闇のオーラを纏える人間が居るのかと!そして我をも一瞬で屠れる力!ようやっと仕えるべき主人に出会えたのだと!」
「クロ落ち着いて。まだ話があんまり分かってないんだ」
「おお、すまぬ…。 オーラを纏いし者はこの世の中にいる。それこそ闇は魔族に多い」
「ごめん、そのオーラってのがまず分かってないんだけど…」
「ふむ…… 闇で例えると、闇のオーラはあのドロドロとした感情、闇に乗っ取られてそうになるあの感じの時纏っている魔力だ」
「それは何となくわかる」
実際に体験したからね。自分が自分じゃなくなる感じかなぁ。
「あれは闇属性に特化している者が、感情の高ぶりによってのだ。特化していると言っても、闇に認められし者ではないとその資質がないのだ。故に、特化している者でもごく一部の者しか扱えない」
「う、うん…」
「主は闇に認められし者なのだ。そして認められし者が成長し、闇を完全に掌握する事によって得られる力。それが闇の君主たる所以なのだ」
「それってつまり俺、魔王になっちゃったり…?」
「魔ではない。闇の王である。」
「あ、ああ… 属性の王って事…か。なるほど。なんか、あんまり理解してなかったから、俺が魔王になるのかと思って焦った…」
「私もヒヤヒヤした」
「ただ、闇属性は魔族が多い故、必然的にそうなる事が多い」
「「 ………………… 」」
「…話を戻そう。先の戦いで主が掌握した力、と言ってもごく一部でしかないのだが、あの混合魔法こそ覚醒の証。混合魔法が使えるようになってからが王たる道のスタートラインと言い伝えられている。」
「説明してもらってる所申し訳ないんだけど、俺、王になりたくないんだけど…」
「やはり主は変わっておる。だが属性に認められてしまった者は平穏に生きれはせん。現に既に平穏ではなかろう?」
そう言ってクロはリエルを見る。
つられてリエルを見た俺はクロの言いたい事を理解した。
「まあ確かに」
「ちょっと!私がトラブルメーカーみたいな言い方やめて!」
「だがまあ、王になれずとも我は主に仕えるから心配は不要。飽きる事がなさそうだからな」
「はあ…」
「属性に認められるって凄いよね… 普通に考えたら今までの知識は何だったのか分からなくなるよ」
「娘、お主もその可能性があるぞ」
「えっ!!!??」
「お主は光に愛されておるからな」
「そうなの!!!??」
「普通、そこまで光属性を使いこなしていたら気がつくのだが…まあいずれ顕著するであろう」
「リエルさん、天使にでもなるの?」
「…まあ今、娘の話はよい。…というわけなのだ。主よ、我は主の事を一族に伝えに故郷に帰ろうと思う。暫し、お暇をもらうぞ」
「それは構わないけどまた急だね」
「事が事なのでな。主が目覚めた力は強大だが、下手をすると闇に呑み込まれ、蝕まれる。十分に気をつけるのだ」
「気をつけるったってどうすれば良いのさ?」
「自我を保つのだ。失いたくないものを強く思えばそれは容易い」
(失いたくないもの…か)
未だに服も着ず、布団にくるまってクロを見ているリエルに向く。
「では我は数日留守にする故、よろしく頼む」
「はいよ。一応言っとくけど、親戚全員で押しかけて来たりしないでよ」
「む…それは同意しかねるが…善処しよう。では行ってくる!」
「「行ってらっしゃい」」
クロは影に潜ると反応がなくなってしまった。
「なんか…いきなりこんな話をされて私、理解が追いついてないんだけど…」
「それは俺もだよ…」
「でもベルゼが無事だったし、魔王になるって事じゃなくて良かった!」
「そうだな」
「それで、この後どうする?」
「この後か。クロの通訳も疲れたし、とりあえず飯でも…」
「………一糸纏わぬ女の子が隣にいるんだけど?」
……やれやれ
自我を保つのは中々に苦労しそうだな。。
心中でそう苦言するベルゼだった。
ご覧頂きありがとうございました!
次の投稿は明日になります。
次話もよろしくお願いします。
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