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幻の素材

「ギル・マスさんよ、悪いが私には、

その聖剣ってのが、タダの木の棒にしか見えないんだが、

実際は違うのかい?」

ポラリが、尤もな質問をギル・マスにする


「ガハハハッ!流石にA級冒険者のポラリ殿とはいえども、

この『聖剣セナカカキバー』の本質までは見抜けなかったと見える、

凄腕揃いのA級とはいえ、

まだまだ、お二人とも、お若い様ですからな・・・

冒険者としてはB級止まりだった、この俺だが、

長年に渡って、経験を積み重ねて来た事により得た

俺の勘が『この聖剣の素材はタダもんじゃ無ぇ』って囁くもんだから、

行商人に聞いてみたんだ

すると、その行商人が言うには、

これは、一見するとタダの木材に見えるが、

実際には、数万年の長きに渡り生き長らえ、

既に金属を凌駕する硬度を兼ね備えた

『スーパー・ウルトラ・エルダートレント』の素材だと言うのよ、

それを、見抜くとは流石ですな・・・っと驚いて居ったよ、ガハハハッ!」


「ホントかい?パサラ」


「『鑑定』・・・タダの『アオダモ』の木材」


「やっぱりね・・・

ギル・マスさん、再び質問何だが、

その聖剣は、ちゃんとギルドの鑑定士に見て貰ったのかい?」


「鑑定士? そんなもん必要ないぜ、

ベテランの俺の勘が本物と告げてんだから、

間違い無ぇってもんよ!」


「まあ、ギル・マスさんが、それで良いってんなら、

私達が、とやかく言う事でも無いかな・・・

それじゃ、本題の方に入ってくれるかい?」


「おう!そんじゃ皆、ソファに座ってくれや」


コインらが、ギル・マスの指示に従ってソファへと腰を下ろすと、

ギル・マスが、ソファの奥にある執務机のイスへと腰掛けた。


「それじゃ今日、皆に来て貰った本題について話すが、

A級を2名含むパーティーと見込んで、

お前達に、特別クエストを頼みたいんだよ」


「私らに特別クエストだって?」

「儲かる予感」

「おお~!凄ぇな~!

特別クエストなんて、前に所属してた『闇ネコ』の時にも、

依頼された事なんて無かったぜ!」

「特別クエスト? 

それって何なんですか?サナエさん」


「ああ、コインは冒険者に成りたてだから知らねぇか、

特別クエストってのは、ギルドの掲示板には載らねぇで、

特定のパーティーに直接依頼されるクエストの事だぜ」


「指名依頼っていうのとは違うんですか?」


「ああ、両方とも、

特定のパーティーに依頼するってとこは似た様なもんだけど、

大きく違うのは、指名依頼は、予め報酬金額が決めてあって、

特別クエストの場合は、

依頼されたパーティーが、掛かった手間に応じて請求できるって事かな」


「えっ!?それじゃ、もし今回のクエストを受けた場合、

僕達の、言い値で請求が出来るって事ですか?」


「まあ、大雑把に言えば、そういう事だな」


「そりゃ確かに、

パサラさんが言う様に、儲かりそうな話ですね・・・」

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