登録完了
「では、コイン様と、ファーちゃんの登録が終わりましたので、
皆様のパーティー登録も、今夜済ませてしまいますか?」
「ああ、頼むよ」
「では、皆様のギルドカードを一度お預かりしますね」
冒険者ギルドの受付嬢の指示に従って、
コインらは各々のギルドカードを提出した。
「はい、A級のポラリ様、パサラ様と、
D級のサナエ様、コイン様に従魔のファーちゃんですね、
A級の御二人でのパーティー名は現在『殲滅の乙女団』との、
ご登録となっている様ですが、こちらは如何致しましょうか?」
「そうか、男子のコインが加入したんだから、
そっちも変えた方が良いかな?」
「『パサラと愉快な下僕たち』が良い」
「オレは、姉さん方で選んだパーティー名で良いっすよ」
「僕は、別に今のままでも構いませんよ」
「まあ、そうだな、
パーティー名に、それ程、拘りがある訳でもあるじゃ無し、
今のままでも、良いっちゃ良いか」
「むう、残念」
「はい、オレも良いと思います。」
「僕も賛成ですね」
『キュキュ~!』
「オッケー!じゃあ、パーティー名は、
そのままって事で頼むわ」
「はい、畏まりました。
ただ今、登録を致しますので、少々お待ち下さいね・・・」
受付嬢は、先程の『登録のオーブ』とは別の魔導具を、
カウンターの上へと乗せると、
その魔導具にあるスリットに、コインらのギルドカードを差し込んで、
何やら操作を施した。
「はい、ご登録が完了致しましたので、
ギルドカードをお返しいたしますね」
魔導具から、コインらのギルドカードが、
迫り上がって来たのを確認した受付嬢は、
其々へと返却した。
「サナエ、コイン、
カードの一番下にある備考欄に、
ちゃんと、所属しているパーティー名が記載されているかを確認しろよ」
「オッケーっす!
ちゃんと『殲滅の乙女団』って書いてあります。」
「僕も、大丈夫です。」
「では、以上を持ちまして本日の御用事の方は、
全て、お済という事で宜しいでしょうか?」
「ああ、これで大丈夫だね、
色々と手間を掛けさせたね」
「感謝」
「ありがとさんっす!」
「お世話になりました。」
『キュキュ~!』
「いえいえ、これが私のお仕事ですから、
手間でも何でも無かったですよ、
それでは、ご用事の方が全て終わられた様ですので、
一つ、当ギルドよりのご相談があるのですが、
少々、お時間を頂いても宜しいでしょうか?」
「ああ、後はホテルに帰って寝るだけなんで構わないけど、
相談ってのは何だい?」
「はい、実は当ギルドのマスターより、
高ランクの冒険者の方が、当ギルドを訪れる機会があったら、
是非、ご相談したい事があるので、
お話をしてみる様にとの言葉を、預かっておりまして・・・」
「それって、今夜にでも聞けるのかい?」
「いえ、本日はマスターが夜勤して居りませんので、
宜しければ、また明日、改めて皆様で、
お伺い頂ければ、ありがたいのですが・・・」
「まあ、私らの旅は、別に急ぎって訳でも無いから、
ちょっと旅程が遅れる構わないんだが・・・皆、どうする?」
「面白そうだから良い」
「オレは、姉さんらの判断に従います。」
「お世話になったので、ご協力しませんか?」
『キュッ!』
「ほんじゃ、明日また改めて来る事にするわ」
「ありがとう御座います!
お待ち申し上げております。」




