絶対、押すなよ?
「という訳で、次は私」
「何が『という訳』なのかは分かりませんが、
次は、パサラさんに掛ければ良いんですね?
まだ大丈夫か?ファー」
『キュキュッ!』
「まだまだ、行けるみたいだぞ」
「そんじゃ、パサラさんにも、
ファーの加護を付けてみるぞ・・・」
同じ手順を繰り返して、
同じ様に光に包まれたパサラが、
自らに『鑑定』を使って確認をする
「ポラリと同じ30パーセントの加護が付いた。」
「どうやら、誰にでも付けられるみたいですね、
それでは、次は僕が『キュキュ~!』えっ?」
「次はファーの番だそうだぞ」
「そ、そうか、分かった。
次は、ファーの番だな」
同じ様に、ファーにも自ら加護を付けられるか試してみて、
無事に、全能力30パーセント向上の効果が見られた。
「じゃ~次は、いよいよ僕が『姉さん方、加護の重ね掛けが出来るかどうかも、
調べといた方が良いんじゃ無いんですかい?』何でやねん!」
「ハハハ、サナエの言う事も尤もだけど、
ここは、コインが痺れを切らしてるみたいだから、
先に、やらせてやろうや」
「辛抱弱い」
「良いんですか!?
ホント、次、僕がやっちゃいますよ?」
「ああ、何しろコインとファーの、お蔭で加護が付けられるんだからね、
思う存分、自分に掛けなよ」
「可哀想だから許可する」
「オレとしたら、ここは、コインにだけ加護が付かないとかいう
オチを期待しますね」
「サナエさん、嫌な事言わないで下さいよ、
フラグが立っちゃったりでもしたら如何してくれるんですか?
そんじゃファー、僕にも、お願い出来るかな?」
『キュキュキュ~!』
「加護で魔力が上がったんで、
まだまだ何回かは行けるそうだ」
「そう言えば、ファーが加護で能力を上げた今の状態だと、
もしかすると、30パーセント以上上がるかも知れませんね」
「そう言われれば、そうだね、
もし、重ね掛けが効かないとすると、
コインだけ、私達よりも上がるって可能性があるね」
「その時は、私が呪いで下げる」
「ナイスアイデアっす!パサラの姉さん」
「何言ってるんですか!?パサラさん、サナエさん、
もし、僕だけ高かった場合でも、絶対に止めて下さいね?」
「分かってる!
ニホンで言うところの、ダチョウ的なフリ」
「流石は姉さん、博学っすね」
「違いますよ!?本心から言ってるんですからね?」
「あ~、分かった分かった。
もう、良いから、とっととコインもやっちゃいなよ、
パサラも、サナエも、反応が素直で面白いのは分かるけど、
話しが進まないから、コインをからかうのも、
その辺にしときなよ」
「むう、もう少しコインで遊びたかった。」
「ホント、残念っすね姉さん」
「お二人とも、僕で遊ぶのはホント止めて下さいね、
では僕も、いよいよ加護を付けさせて貰いますよ・・・」




