ブタ or カエル
「それはそうとコイン君は、見た目コチラの世界の人間に見えるから、
ライ様みたいに、ニホンで命を落としたら、
コチラの世界に出現してたってパターンだったのかしら?」
「転移の場合は黒髪・黒目になるらしい」
「いえ、僕の場合は・・・」
ポラリらに事情を聞かれたコインは、
異世界シエラザードへと迎えられた際にあった出来事を語り聞かせた。
「へ~、それじゃニホンには今も、
ちゃんと、コイン君の中に居る人のオリジナルとなる人が暮らしてて、
こっちに居る中の人は、その人のコピーっていう訳ね」
「初めて聞くパターン」
「ええ、そういう事なんですよ、
僕みたいなパターンって今まで無かったんですかね?」
「だと思うわよ、私とパサラが聞いたライ様の調査の話では、
向こうで命を落として、こちらで若返った大人に転生するパターンと、
赤ん坊に生まれ変わってから人生をやりなおすパターン、
それから、黒髪・黒目で転移して来るパターンね」
「まだ未確認ながらも、黒髪・黒目で若返るパターンもあるらしい」
「そうなると、確かに僕は、どのパターンにも当てはまりませんね」
「それと、女神フェルナ様のタンマツ?でしたっけ?
そのパターンも初めてね、招かれた人が直にフェルナ様とお話をしたって話は、
聞いた事があるけど、
この世界が、女神様のタンマツに地域ごとに見守られているってのは、
初めて聞いたわ」
「大スクープ」
『モグモグ、ちょっと~コイン君、
あなたがニホンから来たってのを簡単に第三者に見破られるんじゃ無いわよ、
今度、誰かに見破られたらカエルにするわよ!モグモグ』
「カエルにするってパ〇マンかよ!って女神ちゃん(小)いつの間に現れたんだ?
そんな所で肉喰いながら話し掛けたら、ポラリさん達に見付かっちゃうじゃん」
コインが、突然掛けられた声にツッコミを入れながら目をやると、
そこには、テーブルの上で勝手にコインの皿から取った肉を頬張りながら、
こちらへと非難がましい視線を送る女神ちゃん(小)が居た。
『モグモグ、私は、どちらかと言うとパー〇ンよりかは美少女戦士派の方ね、
それから、私の姿や声は過去に関わりが合った人にしか、
見たり聞いたり出来はしないから大丈夫よ、
今だって、あの2人には、コイン君が大きな声で独り言を言う
危ない人に見えてるだけだから問題無いわよ、モグモグ』
「大ありだよ!」
「なあパサラ、コイン君が突然大きな声で一人でツッコンだり、
腹を立てたりしてるんだが、ありゃ一体全体どうした事なんだ?」
「コインの前のテーブルの上に、何かチッコイのが乗ってて、
それと会話を交わしている」
「おい!女神ちゃん(小)
お前、何かパサラさんに見えてるみたいだぞ・・・」
『えっ?まさか、そんな筈は・・・って、彼女に何か見覚えがある気がするわね?
ええっ!?まさか魔王の娘のパサラーナ姫では無いわよね?
もし、今も生き続けていたとしても、あんなに若い筈が無いもの・・・』
「そう、確かに私はパサラーナ、
若く見えるのは、200年近く封印をされていたから」
「何か今、重要な情報がサラリと入ってたな」