Secret Process2
そこは、石でできた部屋だった。
古い時代の人が作り、やがて使われなくなって放棄された、遺跡のような場所である。
その暗い部屋の中で、椅子に座った人物とその部下らしき男が話をしている。
二人の間に漂うのは、臓腑をえぐるような緊迫感。
「い、以上が今回の『ブレイドビートル補充』に関しての報告となります……」
「あの魔道具を使って成功率7割未満だと……キサマら、適当に扱ったのではないだろうな!?」
「め、滅相もございません! 細心の注意を持って、先生のご指示通りに取り扱っております!」
「すると何だ、キサマはあの魔道具が欠陥品だったとでも言うつもりか!?」
先生と呼ばれた人物はいらだたしげに机に拳を叩き付け、部下をさらに縮み上がらせる。
「い、いえ、そのようなつもりでは決して……そ、そうです、きっと実行部隊の者どもが使い方を間違えたのでしょう!」
「チッ、ならばいい……次失敗して私に恥をかかせるようならば処分すると言っておけ」
「はっ、承知いたしました……」
他人を犠牲に自分が追求の矛先を逃れ、ほっとする部下。そこへ新たな質問が投げかけられる。
「例の組織との取引はどうなっている?」
「そちらは滞りなく進んでおります。商品の出来映えに先方は大層喜んでおり、『強化型ソーンドラゴン』の追加発注までいただきました。先生自らが作られた物は流石の品質でございます」
「ふん、当然だ。私の能力と【病樹剣】の魔力をもってすれば、『魔物の商品化』など容易いものだ……」
椅子の上でゆったりと足を組んだ人物は、満足げにそう言った。




