第1話『異世界』
部屋の窓辺から差し込む、柔らかな陽の光で目が覚めた。
今日は、携帯のアラームなしで起きられたなぁ。 えらいぞ、私。
今、何時だろう?そう思ってベッドから起き上がろうとした時。
…?
わずかな違和感が少し遅れてやってきて、すぐに続けて大量の違和感の大渋滞。
そして私は大きく声に出す。
「ここって…どこ!?」
辺りを見渡せば、知らない部屋に知らない家具たち。
そして視界に入るこの部屋の小さな小窓から覗く、私にとっては異様な光景。
そう。私にはここがどこなのかは分からない…けれどこれだけは確信した。
「ここは…私が住んでいた国じゃない…だって…。」
だって、見えた景色の中に。
ほうきに乗って、空を飛ぶ人々が。
遠くの空に、ドラゴンのような生き物の大群が。
「夢だよね…?こんなのありえない…。」
今の状況が飲み込めず、私は頬をつねってみることにする。
このような光景は、私の住んでいる日本で見ることはまずないのだ。
私は今、やけにリアルな夢を見ている…そのはずだ。
痛みがなければ、夢なはず…。痛くない、痛くない…。
こういう時は、いっそ思いっきりつねってみよう。
「いひゃっっい!!」
え…?痛いのですが…。
ということは、夢じゃない…?
…。
「私は、異世界にやってきた…!?」




