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放課後秘密倶楽部

一馬「皆さん今日から転校してきた一色一馬と言います。宜しくお願いします。」


パチパチ、、、乾いた拍手の中、窓際の一番後ろの席に座る。

はぁ、、、転校は初めてでは無い。父親の仕事都合で小学生の頃から転々としている。

高校1年の春。

この前入学した学校もすぐに転校。憂鬱な気持ちを抑えて窓から太陽を睨むと夏に向けて徐々に力を解放する太陽に睨みかえされた。

、、、暑いなぁ。


キンコンカン、、、昼休み。


啓太「よ、転校生!一色君だったかな?昼飯を皆でどう?あ、俺は熊谷啓太。」


短髪、色黒、多分サッカー部でクラスで中心的な奴がちょっかいをかけてきた。


、、、はぁ、面倒くさいな。(心の声。)

一馬「あ、俺、今日弁当忘れてさ、、、だからごめんね。」

まぁ、きっと優しさで話かけてくれたんだろうけど一言で言えば面倒くさい。

転校癖が染み付いていて次はいつ転校するかわからない。だから必要以上に戯れを嫌う。

淋しくはない。


ヒカリ「え?お弁当無いの?可哀想…私のお弁当半分あげる。」

啓太の後ろから茶髪の女の子が飛び出してきた。

ハッとする啓太。

負けじと啓太も鞄を漁りパンを取り出し

啓太「一色君!これ食べなよ!」

そしてクルリと背を向けて周りを見渡すと

啓太「皆!一色君のお弁当を皆の力で完成させよう!皆の力を貸してくれ!」


うわぁ。啓太ヤバいぞ!こいつはヤバい!


ドン!

何の音かと思えばヒカリが机をくつっけてきた。

ヒカリ「席も隣だしさ、、、仲良くしょ。」

ヒカリはグッと寄ってきた。

クリッとした目と小さい顔、リップのせいか艶のある唇、そして、シャンプーのいい匂いがした。


気がつけば机一杯に食料が並ぶ。

一馬「あ、はは。ありがとうございます。」


何だろ。こんな事は初めてだ。転校初日から

アットホ―厶過ぎるわ。

何とか机の上の食料を流し込むとヒカリと目が合う。

ヒカリ「一色君ってさ、可愛い顔してるね。ちょっと髪型がボサボサだけど一周回ってそれも良しだよ。」

グッとヒカリが寄って来る

僕はドキッとして目をそらす。

一馬「い、いや僕ら初対面だし。急にそんな事言われても、、、困るよ。」

ヒカリがクスっとした。

「私ね無駄が、大っきらい。例えばさ、いいなって思った人の事をもじもじ考えて考えて考えて

結局駄目なら凄く無駄な時間でしょ?だから自分のインスピレーションを信じるの。そして、即行動!」

ヒカリは目をキラキラさせて僕を見つめる。

沈黙を引き裂く様に啓太が言う。


啓太「よし!一色君!食後の運動サッカーをやろう!今から運動場へ集合だ!皆もいくぞ!」


啓太「一色君こっちこっちパスパス!」

僕は啓太にパスする啓太は僕へパスする。

また啓太は僕にパスする、、、

、、、そう。2人でサッカーをしていた。

結局、他の人は貴重な昼休みをサッカーに充てるつもりは無かったのだ。

ただ啓太には好感が持てた。

こいつはバカだ。


教室への帰り啓太はタオルで汗を拭きながら

奇妙な事を言う。

啓太「一色君、悪い事は言わないからヒカリにはあまり深く関わらない方が良いよ、、、」

一馬「?なんかあるの?」

啓太「、、、い、いや忘れてくれ!彼女も同じクラスメ―トだ仲良くして欲しい!」


啓太はニコリと笑うと歩き出した。


放課後少し校舎をぶらつく。

桜の花は散って緑々しい新芽が彩る校舎裏。

遠くで掛け声がこだましていた。

生徒達は部活に精を出す。


1人の人影に目が留まる。

ん、、、あれは?

ヒカリだ。何をしているのだろか。

今は使われていない北校舎へキョロキョロしながら歩いていく。


昼間の啓太の言葉を思い出す。

ヒカリには深く関わるな、、、

僕はゴクリと唾を飲み込むとゆっくりとヒカリの

後をつけた。


北校舎へ入ると、何だろう季節は夏に向かっているのに少し肌寒くジメッとしている。

使われていないからか床鳴りも酷い。

少し歩くとヒカリが廊下の角を曲がる。

見失わない様に見つからない様に後を追う。


角を曲がると誰もいない。

突き当りに教室がある。

教室の扉が半分開いている。

そっと覗いてみた。


誰もいない、、、特別教室なのか長机があり

机の上には試験管や埃の被った器具が並ぶ

僕は椅子に腰掛て辺りを見渡す。

ピシャリ。扉が閉まる。

腕を組んだ少女がこちらを睨む。ヒカリだ。


ヒカリ「あ〜あ。せっかく一馬の事いいなって思っていたのに、、、」

ヒカリがゆっくり近づいてきた。

「私の後を付けて、、、スト―カだよ。うふ」


ヒカリは腕時計を額に充てると一言何かを喋った。

一瞬ヒカリの身体を閃光が包む。

次の瞬間激しい痛みが顔面を走る。 

殴られた?身体は後方へ飛ばされる。

吹っ飛ばされ片足を着き右手で地面を掴んで

勢いを殺す。僅かに開く片目は不安定な体勢の

ヒカリを捉える。

おそらく僕は彼女の頭突きを食らったのだ。

息つく間もなく彼女は僕の胸ぐらを掴むと勢いにまかせ教室の床に僕を叩きつけた。

、、、ヤバい。意識が飛ぶ、、、。

全身がバラバラになったみたいだ。

今まで感じた事のない痛みが全身を貫いている。

薄れゆく意識の中かすかに会話が聞こえる。

 「ねぇ、この子私のペットにしたいから生かしておいても良いでしょ?」


 「、、、お前は見られたんだぞ?この事がバレたらマズイ事になるぞ。俺達は放課後秘密倶楽部。」


 「ははっ。あんた自分でバラしてるやん!

この子はしゃべらないよ。私が管理するよ!

もし、しゃべったら速攻で消すからさ!」


僕は意識がなくなった。

その日の夜、僕は家の近くの公園ベンチで

目を覚ました。

身体の傷は何処にも無く夢を見ていた。

それしか説明がつかなかった。



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