私の考えた最強の一撃
ロマン、それは人類の夢。
7月の3日、一閃粉砕!!
紺碧色のマガジンを大切そうに腰のホルダーに入れては宝物をもらった子供のように喜ぶ恵麻。
彼女の神器は銃であり、普段はハンドガンの形をしているが望むならばショットガンにライフル、はてまたはロケットランチャーにも姿形を変えることだって容易い。
そもそもその銃は恵麻の曜力をグリップのところから送り込み水や氷といった弾丸を射出するため、彼女の曜力の続く限り弾切れなど起こすことはなく、また実弾も専用のマガジンを使えば撃てるには撃てるがこちらはほぼ使わないものだ。
「えへへ、【月曜魔法・電流弾】を聖奈さんから貰っちゃいました。 これはとんでもない威力ですねぇ。」
ホルダーのコレクションが増えて嬉しいのかニヤリと笑みがこぼれる。
ついこの間は智美から【火曜魔法・フレイムスロワー】を、結愛からは【七曜魔法・ラルクアンシエル】と、一発でも凄まじい威力を誇るマガジンに込めてもらったばかりだ。
お気に入りと言っても過言ではない。
「これは実用性が高すぎて有事の際にしか使えませんが……飾っておくだけではアレですよね。 手元にいつでも置いておきたいって言いますかぁ。 月曜魔法のマガジンはホルダーに2つもいらないのでこっちはもう飾っておきますね。」
戸棚をカラカラと開けては几帳面なのか少し向きを悩んでこの位置だと思うところにコンっとマガジンを立てて入れる。
彼女の部屋の戸棚にはオタクがフィギュアを飾るように、恵麻はクリアケースにはたくさんのカラフルのマガジンが飾ってある。
とは言えどあまり強くなかったり実用性があまりなかったりだが、キレイなものには変わりはない。
「まるで拳銃サイズのレールガンとは、お母さんの保有している曜力には驚かされるばかりだ。」
それを見ていた娘のスミレは一言。
別に銃とかそう言うのに興味があるわけじゃない。
「えぇ、聞いた話によるとレールガンの弾丸の時速はおおよそ7200キロで、目標を粉砕する……いわば一撃必殺のロマン砲です!!」
聞いただけで頭が痛くなる速度。
リニアモーターカーなんてカワイイ代物に思えるほど。
そもそも七刻は小さな島なのでそんなもの必要ないが。
「想像できない速さだ……というより、そんな危なっかしいもの撃ったら反動と爆音でお母さん爆発四散しそう。」
「どうなんでしょうね。 どこかの神話に出てくる英雄は弓で爆発四散するみたいですけど。」
「どんな化け物の張力した弓なの……それ。」
頭の中に浮かぶのはゴリゴリのマッチョマン、それは一体どんな英雄なのかと。
考えたくもないが。
「さてもうこんな時間、私はサバゲーフィールドにでも行ってきますね。」
恵麻はゴキゲンでお気に入りの迷彩服に着替え、神器をアサルトライフルに切り替え出ていく。
平和な戦争は今日も繰り広げられる……いつか本当の平和が訪れるその日を楽しみに。
極上の一撃を。




