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君に捧ぐ狂詩歌  作者:
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9/9

第三話(2)

塾から帰った俺は照屋にLINEした。

「これからやること、決めた。」

すると、即座に既読がつき返信が返ってきた。

『なんと!透が決めれるなんてね。お母さん感激‼』

「いや、俺の母さんじゃねぇだろ。」

『透の同世代の母―みたいな?』

「ややこしいわ。」

『で、何にするの?』

「動画を撮ろうと思う。知名度から上げていきたい。」

『ほほぅ。でも、お金めっちゃかかるじゃん?どうすんの?』

「ほぼ編集・MIXをしないで投稿する。」

『MIXがよくわかんないけど、それでお金が減るよね。』

「そう。お金かけるならマイクだね。それだけでライブ感って誤魔化せそうだし。」

『いつになく強気じゃん。』

「なんか…ね?」

『じゃあ、詳しい話は学校でしようか。もう眠いし。』

照屋が猫があくびしているイラストのスタンプが送られてくる。

「了解、おやすみ。」

俺はそういれて、スマホを閉じ、寝る準備をするとすぐにベッドに横たわる。

―久々に面白いかも。

俺は世界が嫌い、なんて中二病みたいなことを思っている。

漫画の主人公のように「ヒーローに憧れて目指す!」なんてキラキラした目で追いかけることはできるタイプではない。照屋はできるだろうが…。

俺には羨望、嫉妬が必ずついてくる。それは同世代の「Hoshi」にだけではなく、大好きな「SS」にもだ。そんな自分がますます嫌いになる。

「結局、運と才能。俺には才能がないんだ。」

そう、母親に言ったことがある。すると、お叱りを受けた。

「アンタ、そう言って、何もしないじゃない。」

正論だった。

それでも俺はそれで改心しただろうか?いや、していない。ただ確信した。

―努力する才能がないんだ。

有名人のエピソードを聞くとよく思う。

容姿、歌、スポーツ、演技、勉強、ユーモアetc...。

すべてが才能に思えて仕方ない。

「…フゥ。こんなこと考えたところで時間の無駄だ。」

天井を見上げ、やがて眠りについた。

翌日、俺は、学校に行くと、珍しく棒付きの飴を咥えた照屋がいた。

「おはよー。」

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