第1話 絵本と12分後の招集
ある小難しい絵本の抜粋
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昔、まだ地上が人であふれていた頃は多くの文化がありました。
今と同じように、いろいろな人が幸せに暮らしていました。
ですが、時代が進み、技術が進歩していくうちに人々は
大きな喧嘩を始めてしまいました。
世界中が混乱し、国同士で対立しました。
そして世界が崩壊しかけた時、災害が人々を襲ったのです
神は地の荒れを嘆き、多くの災いをもたらしました。
それが、文明の終わりだったのです。
終わらせたのは、兵器を使うのでもなく、毒を使うのでもなく、より強大な自然の力でした。
生き残った数少ない人間は、同じく生き残った数少ない動物を保護し地上を去りました。
神は私たちを光なき地下に閉じ込めたのです。。。
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「いつ読んでも言葉も内容も子供向けじゃないよねーこの本。崩壊するとか終わるとか。」
「兄さんはいつもその絵本を持ち歩いているけど、飽きないのね、子供でもないのに」
「子供じゃないからこそ昔を懐かしむのさ」
可愛い妹と言葉を交わす。
地下数十メートルに位置する王国
「サブテラニアン・シュタット」の日のない朝。
ブレナ・クロードはティータイムを満喫していた。
「今日のお茶の淹れ具合はどうだったかな?」
「まぁ及第点というところかなぁ。次からは熱湯を淹れるんじゃなくて、少し冷ましてから湯気で蒸すような感覚で淹れてみてほしいわ」
「はーい、精進しまーす」
妹、セージ・クロードは完璧だ。
家族としても仕事を一緒にする仲間としても素晴らしい。
いつもなんやかんや言って助けてくれる。
自分にはもったいないような良い妹だ。
「こんな日にはのんびり過ごすのが一番だよねぇ、休むのも大切なスケジュールだ」
「休むのをスケジュールに組み込まないでよ、まるで休む気がないみたいじゃない…」
2人の普段の仕事は他の独立地域との交渉、つまるところ使節の仕事をしている。
何故使節なのか。それは「僕らが知らない景色が気になるから」という幼心を忘れていないからである。
好きでやっている仕事ではない。が、それ以外に選択肢がなかったからこの職に就いた。
献身的な仕事ぶりは上からも認められていて、ある程度市民の間にも名前は伝わっているらしい。
そのお陰か集会所ではクロード兄妹の使節団は『紐帯ちゅうたいの嚮導者きょうどうしゃ』と呼ばれている。
真意はわからないが、他国との架け橋ということだろう。
歯痒い二つ名だ。
だが、地下世界であるが故に一度もしたことのない冒険をすることはできない。
どの場所も同じような景色が続く。
仕事の激務に追われ、ようやく訪れた休日も、膨れ上がり続ける冒険心を払拭することはできなかった。
「でも休むことすらまともにできないんだぞ?この前なんか丸2日後始末に追われたし…」
「あれは兄さんが悪いでしょ?!急にわけわかんないこと言い始めるしバンバン音鳴らすし…」
「あれは古の文化で、新年を祝うための行事だぞ!確かに花火と爆竹を間違えたのは事実だが…」
「新年はとっくに過ぎてたっていうことは、また古い暦のことね…」
他愛もない話で盛り上がっていると、戸を叩く音がした。
戸を開くと整った服装の青年がいる。
「クロード様は御在宅でしょうか」
「はい、僕がクロードですがどうされました?申し訳ありませんが、今日はゆっくり休みたくて…」
「生憎ですが、王宮からの招集命令です。7時30分までに王宮に集合してください、とのことです」
愕然とした。時間は7時18分。王宮からの招集なんてよっぽどのことをやらかさない限りあり得ない。
花火の件が王の癇癪かんしゃくに触れたのだろうか?
というよりもそももそも伝達者を寄越すのが遅い、もっと速くなければ間に合わないだろう。
セージを呼び、慌てふためちて支度をして、王宮へと向かった。
手に取っていただきたありがとうございます!
作者のはちふしです。
この作品は構想が浮かんでからずっと悩み続けてましたので、満を持して作品にしてみました!
正直な話、読むこと専門で書くことなんて考えたことも無かったのですが、友達も小説を書いているということで手を出してみました。ちなみに私は病気持ちなので引きこもりやすく、寝床の中でぼんやりしてたときにこの話思いつきました。あとネタバレのようになってしまいますが、地上世界は気候が変わったり荒れたりですが、大きな建造物とかはのこってる感じです。
長々となってしまいましたが、楽しい、とまでいかなくても「へー、こいつこんなの書いてるんだふーん」程度に見てもらえるだけで超嬉しいです!カクヨムと同時投稿の感じです。よろしくお願いします(_ _)
おそらく1週間くらいは毎日投稿します!




