ep.25 レッスンのぞき見① 真秀・翔太・カノン「加工フィルターで大混乱!?」
控室。
レッスンを終えたカノンくん、真秀、翔太の三人が、ソファの上でスマホを囲んでいた。
俺――伊藤颯太は、ドアの隙間からその様子をのぞき見していた。
どうやら、SNS用の写真を撮ろうとしているらしい。
翔太が穏やかに笑って言う。
「よし、せっかくだし……3人で写真撮ろっか!」
「よし。……じゃあ俺が加工する。」
スマホを受け取る真秀。
「加工?」
カノンくんが少し眉をひそめる。
「まあ、明るさ調整くらいなら別に――」
「任せて。フィルター、ピンクのハートで。」と真秀。
――ピンクの、ハート?
翔太の動きが止まった。カノンくんも軽く目を見開く。
「ちょ、待っ――!」
(カシャッ!)
控室にシャッター音が響いた。
真秀は満足げにスマホを差し出す。
「完成。はい、これ。」
翔太が恐る恐る画面をのぞきこむ。
「……え、これ……誰ですか……?」
カノンは低い声でつぶやいた。
「……これは……人か宇宙人か……?」
「どう? 目は3割増し、肌は陶器みたいに。」
真秀がさらっと言い放つ。
翔太が慌てて首を振った。
「すごいけど……ぼく、こんな顔じゃない!」
「輪郭まで変わってるぞ。もはや物理的に破綻してる……!」
カノンくんの冷静な分析に、俺は思わず吹き出しそうになった。
「SNS受けは大事だから。」
真秀は平然とした声で言う。
「これじゃフォロワーさんに心配されちゃうって!」
翔太が必死に止める。
「……投稿前に、全員の許諾を得るべきだ。」
カノンくんがスマホを見つめたまま、静かに言った。
「じゃあ、次はもっともっと“盛る”――」
真秀が平然とした声でつぶやく。
「え、えっ、ちょっと待って!」
翔太が慌てて止めに入る。
(ピコンッ!/加工完了音)
「おい真秀、それ何押した!?」
「……新しいフィルター。光量強め。」
翔太がスマホをのぞき込み、固まった。
「……ま、まぶしい……! 顔が全部光ってる……!」
カノンも思わず眉をひそめる。
「眩しすぎて表情が全くわからない……!」
真秀は平然としたまま画面を見せた。
「発光系の美肌補正。SNS受けは完璧だぜ!」
「完璧すぎて誰か分かんないー!」
翔太が慌ててツッコむ。
「……投稿は、やめておけ。許諾できない。」
カノンが冷静に制止するが、真秀の指はすでに動いていた。
「――次はもう少し淡い色味で。」
「待て、真秀!」
「やめてってば!」
……控室には、静かなため息と、
画面越しに漂う“過剰なキラキラ”だけが残った。
俺は扉の外で苦笑しながら、静かにメモを取った。
――“SNS発信の際は、要確認。”
*キャラクター原案者*
英賀田 雪雄 :日花子
根古島 カノン :日花子
京極 真秀 :茶ばんだライス
折原 千鶴 :夏也 すみ
狭山 那音 :ギフカデ
Daz・Garcia :HUNGRY
赤河 辰煌 :ウニヲ
佐藤 翔太 :niko




