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無価値と言われた人間が異世界では絶対必須でした  作者: メバル
【完結編2】

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君に最大の愛を……

約1年ぶりに更新ですか……

やっぱりこの作品は書いてる自分が楽しんでるのが分かります(^^)


 桜花が産まれて何百年経つのだろうか。

 人間年齢的には大体5歳くらいの体なんだが、もうねぇ既に俺たち旧世代は一緒に遊んでやれない。


 いや、遊びたいよ。孫だもん。遊びたいさ、だけどね、桜花は既に俺たちを越えた強さなんだよね。


 ルドラなんて毎回ボッコボコにやられてるし、俺も体力がついていかない。


 あいつヤバすぎワロスだよ本当に。


 じーじーって毎回満面の笑みで飛びついて来てくれるのは本当に可愛い。

 しかしその後、俺は悶絶する。


 パワーがエグいのだ。


 例えるならアメフト選手が小学生に突進した感じ。


 ここでいうアメフト選手は桜花で小学生が俺たち。


 そう言って旧世代の俺たちが困ってる事を現在の神である秀光に相談することにした。


 久しぶりに秀光に会いに行くと、夫婦共々傷だらけだった……


 とてもじゃねーが言えねー……


「よ、よう秀光……そ、その傷はどうしたんだい?」


「今、桜花の力を押さえる訓練をしているのですが、どうにも上手くいかず……」


「ま、まぁそうだろね……」


「いっそのこと全解放してやったらどうだい?押さえ込んでの暴発よりも溜まったもの解放してあげた方がすんなり収まるかもよ」


「ですが、どこでそんな事をすれば……」


「俺たち旧世代の幹部全員とお前たちの世代全員で高位結界零式を発動すれば被害はないはずだよ。」


「なるほど!その手がありましたね!」


「ただ問題は俺たちの生命力が持つかどうかなんだよねー」


「生命力?」


「そう。俺の力は8割桜花に持っていかれたから、もしかしたら消えちゃう可能性もあるのよ」


「いやいやいや!それは、それだけは絶対にダメです!今でも父上は英雄神として絶大な人気なんですよ!その英雄神がこの世から消えたとなると、この世界の住人が悲しみに包まれ秩序まで崩壊してしまう可能性があります!なので、それは却下です!」


「わかったわかった。俺が消えない方法が1つだけある。でもそれはお前に大きなリスクを伴う」


「なんですか!?」


「高位結界零式の術式だけを俺が作る。何故ならこの結界の最高精度は俺が1番だからだ。その後お前たち世代が全力で結界を維持する。そうすれば押さえ込めるが、お前の力も相当量を削られる故に、世代交代が否めなくなる。その覚悟はあるか?」


「勿論です。その場合、桜花を成人の姿まで成長させて代替わりをする予定です」


「では、タイミングとしては恒例の収穫祭に行おう。新旧の神たちが全員集合する。皆喜んでくれるかな?」


「それは勿論!世界を1つに纏めた旧世代の方達が勢揃いするなんて、最早オールスターですからね」


「……秀光、俺はやはりこの世界にいるべきではないように思う。この世界から人間は確かに消えた。だが、じーちゃんも俺も元は人間なんだ」


「今はちがうじゃないですか!」


「うん、そうだね。でもね、俺たち人属が居ることでまた歪みが出てしまわないか、って恐れも少なからず持ってしまうんだよ」


「父上は確かに元人属です。ただやはりこの世界を1つに纏め、この世界の歪みを取り払ってくれました。その功績は誰にも真似できませんし、世界中の者が感謝しています!そのような事は仰らないでください!」


「そうだぜ!」


「紅羅真!」


「お前が思ってるような事にはならねーよ。世界中の者は感謝すらすれど、お前を疎ましく思ってねー」


「そっか。取り敢えずお前たちの気持ちはわかった」


 俺はまた自分たちの空間に戻り皆に話をした。内容としては現役の神属たちの意向と最悪の場合だ。

 意外と皆も直ぐに受け入れ、お前の好きなようにやれと言ってくれた。

 本当にいい奴らだ。



 そして収穫祭当日を迎えた。



 旧世代の神属と英雄神、現役の神属と秀光が勢揃いしている光景に世界中が歓喜していた。


 数千年ぶりに姿を見せた英雄神である俺は未だに人気みたいだ。

 年齢で言ったら自分でも覚えていないくらいのじじぃなのに……


 今年は近年稀に見る豊作だったらしく、物凄い盛り上りであった状態に関わらず旧世代の登場だったらしく、状況はある意味カオス。


 その光景をずっと見ていたいのだが今回は別件で降りてきたので、早速儀式を先に始める事にしたのだ。



「さぁじじぃ共やるぞ!本日のメインディッシュ!高位結界零式を張ろうじゃないか」


「よし、やるかの」


 重い腰を上げるルドラ。


「うっしゃー!久しぶりに頑張るか!」


 鼻息が荒くなるソール。


「高位結界零式発動!」


 発動した事で健汰が少しフラつく。

 直ぐにルドラが支える。


「大丈夫か!?健汰!」


「大丈夫……大丈夫だ。心配を掛けてすまん。秀光、お前たちの出番だ。早く桜花を神化させろ」


 秀光が現役の神属たちに号令をかけた。


「父上たち旧世代の方々が結界を貼ってくれた!次は俺たちの番だ!いいな!桜花の内部エネルギーを結界内に封じ込めるイメージで頼む!」


「はっ!」


「了解!」


 次々と秀光の言葉に反応していく仲間たち。秀光は大きな声で桜花を励ます。


「桜花!!頑張れ!!力を解放するんだ!!」


 桜花は現状の状況に戸惑いもあり、内に秘めたエネルギーに身体が限界に達している事もあり、桜花は結界内で苦しみ泣き叫んでいた。


「パパ、ママ……ジージー……苦しいよ……怖いよ……助けてよー……」


 秀光は焦りを見せだす。


「くそ!どうしたらいいんだ!桜花!桜花!解放するんだ!!桜花!」


「出来ないよー!」


 軽くフゥと溜め息を吐いて少し老いた健汰がスッと英雄神の姿に変化した事により、その姿にその場にいる全員が歓喜した。


「ち、父上!?」


「まぁまぁ。お前たちはそのままで。さて皆、分かってんな?」


 ルドラ、ソールを初め旧世代の全員が笑顔で頷く。健汰はゆっくりと結界内に入っていった。


「父上!何を!?」


「んーまぁなんだな。結局この方法が1番簡単かなと思ってね。それにこれ以上桜花の苦しい顔を見てられねーじゃん」


 健汰は桜花に近付いて行き、優しく抱き締めた。


「よしよし、桜花よく頑張ったな。偉い偉い。こっからはじーじに任せな」


「じーじー……苦しいよ」


「そうだね、もう大丈夫だよ。」


「父上!」


「ルドラ!ソール!準備はいいな!」


「ああ。いつでもいいぞ」


「おう!これが俺たちの最後の仕事だな」


 ソールの言葉に見届けている、この世界の者、更に現役の神属たちは耳を疑う。


「父上!?まさか!?ダメです!!絶対にダメです!!」


「英雄神さま!!」


「え!?」


「そんな!嘘だろ!?」


「じーじー……死んじゃうの?」


「ははは、大丈夫。死なないよ。でも少しだけお別れかな……」


 号泣する桜花。


「じゃあ、じーじーは……私の " せい " で消えちゃうの?ヤダ!!」


「違うよ桜花。 " せい " ではなく " ため " なんだよ。じーじたちは少しの間眠りにつくだけ。じーじは楽しみだよ。じーじたちが目を覚ましたとき桜花が立派な神さまになっている所を見たいからね」


「父上!」


「うるさいな、お前は。安心せよ、精々100年程度だ。その間俺の住んでた時空をお前に預けるから、畑の手入れをしっかりしとけよ。目覚めたときに荒れてたらボコるからな」


「ボコるて……あのお言葉なんですが私の方が……」


「ブブー!残念でしたー!100年眠れば力は元に戻りますー!」


「え!?そんな!ずるっ!!」


「へへ……ってな訳で俺は死なんから皆も安心するように!さて……桜花じーじを殴れ」


「いいの?大丈夫??」


「ああ。さぁ来い!」


 思いっきり健汰の腹へグーパンをする桜花。変化する前の俺なら、多分内蔵が爆発していただろう……末恐ろしい奴だ。だが変化しているので余裕で受け止めれる。


 本音言うと糞痛かったが、それは内緒にしておこう。


 あとは何故変化出来たのかも知りたいと思うからバラしちゃうと、単純に残りの生命力を全部使い、旧世代の仲間たちからエネルギーを吸収したからだ。

 だからアイツらも全員眠りにつく。

 勿論レイン様も……

 いかんいかん!話を戻そう。


 まず殴られたところから一気に桜花のエネルギーを一旦吸収をした。


 桜花はペタンと座り込み楽になったようだが、このままの状況を続ければ幼児退化を初めてしまうので、桜花と手を繋ぎゆっくりと膨大なエネルギーを返還していったのだ。


「じーじー……暖かい」


「そうかそうか。いいか桜花、ゆっくりと流れ込んでくるエネルギーを身体全身にグルグルと回すイメージをするんだ」


「うん!わかった!」


 優しくゆったりと流し込んでいくと桜花に変化が出てきた。

 身長が少しずつ伸びていき、幼き桜花は徐々に大人びていったのだ。

 その姿に皆が驚いていた。


 何故なら桜花が美しすぎたからだ。

 秀光の赤い髪とアルテの立派なツノと立派な尻尾を引き継いでいた。

 顔はアルテ似かな?

 耳と髪は完全に秀光だな。


 残り少なくなった俺のエネルギーも序でにあげちゃったので、まぁ最強になるでしょう。


 無事大人に進化した桜花が力尽きる寸前の俺に話しかけてきた。


「じーじ……ありがとう」


「ああ、構わんよ。じーじから最後のギフトだよ。愛してるよ……桜花。秀光……神の交代等の儀式は……任せたぞ」


「承知致しました。いいですね父上!必ずまた100年後ですよ!」


「ああ」


「ハァハァ……健汰……そろそろ」


「じゃーさよならだ秀光、桜花。空間構築結界発動」


 そういうと英雄神たち旧世代はフッと、その場から消えた。


「レイン一旦ではあるが、ここまで俺を支えてくれてありがとな」(鬼嫁だったけど……)


「ん?何か変なこと考えましたか?」


「あ、いや、別に……」


「旦那さま、私が貴方に着いていくのは当然です。私にとって最初貴方さまは恩人でもあり、愛すべき人でもあり、何より貴方の妻でございますよ。私こそ本当に幸せでございました。また目を覚ましたときも貴方の傍に居たく思います」


「ありがとうレイン。俺も同じ気持ちだよ。また共に過ごしていこうね」


 そういって俺たちは別の空間に移動し自分たち自身を結界に封じ込めたのだ。力が漏れだすと今度はマジで消えちゃうからね。

 別の空間って何?ってなる人の為にネタばらしをすると、天使のいる天界の事。

 あそこなら元々のエネルギーと近い空間だから復活が早い訳だ。


 まぁそれでも100年だけどね……

 ただ別の空間だと、恐らく500年くらいは余裕でかかる。

 そう思えば早い方でしょ?


 その後の話なんだけど眠ってる間もちょくちょく秀光が語りかけてきたので、ある程度内容は理解している。

 あれから直ぐに代替わりし50年経った今バリバリ現役の最強神として君臨しているらしい。

 畑は1つダメにしたらしく、これに関しては50年後におもっくそ殴るつもりだ。


 それ以外は全て上手くいってるようだが、最近……桜花に恋人が出来たらしく、俺とルドラは全力で復活を急いでいる。

 俺たちの桜花に……けしからーん!!!


 ってヨレヨレの俺たちにはどうにもならない話なので身悶えしながら耐えている。


 また皆に会いたいなぁー。


 そんな訳で俺は今も眠りについて目覚めるのには今少し時間が掛かる。

 一旦居なくなっちまうけど、これからも子孫たちの経過を温かい目で見てくれると嬉しい。


 また会える日があったらよろしくな!


終わり方としては満足してます。

続けることも出来るし、終わることも出来る。

この状態で終わらせることが出来て良かったです(^^)

あとは、桜花に1度はスポットを当てたかったので私自身は満足しています。


ありがとうございました(^^)

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