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最後の勇者 シュウが触手に襲われたら

ツイッターで話してて浮かんだ話を形にしてみた。


時系列は最後の勇者本編が終わったしばらく後、っていう以外は何も決めてないです。ゆるい。

本編執筆当時は決まってなくて誤魔化した、カラミティの従者の名前が出てきます。というか前半は従者の彼視点です。後半はヴァイス視点。

「ヴァイスハイト様っ!カラミティ様がまた何か――え」

カラミティ様の様子が怪しいことに気づいて、毎回のことだがヴァイスハイト様の元に駆け込んだ私は、部屋の光景を見てぽかんと固まった。


「ああ、バレットか。どうした?」

のんびりと書物から顔をあげるヴァイスハイト様の足元には、気味の悪い紫色のナニカが転がっていて。

ヴァイスハイト様の隣に立つシュウ様の持つ剣は、2人の周辺にいくつも転がっているそれから零れる体液と同じ色の液体が滴っていた。


「これは……」

「カラミティがけしかけてきた魔物をシュウが輪切りにした」

「や、やはりそうですか……」

「ついでに俺が拘束して部屋に送り返したから、今から戻ったら確実に説教出来ると思うぞ」

さらりとそう告げたヴァイスハイト様に、私ははっと目線を上げた。

「本当ですか!?」

「ああ。俺が何かするのは逆効果みたいだしな」

「……私が言っても効果は無い気がするのですが……」

「……まあ、逆に元気になられるよりはマシだろう」

あの、目を逸らされると改めてダメージを食らうのですが……。



カラミティの従者――バレットという名の彼が走り去った後、俺はじっと触手(が輪切りになって動かなくなったもの)を見つめた。


「……これ、何かの材料になったりするんだろうか」

食べてみるか、と呟くと、シュウがばっとこちらを向いて。

「Σなんでそんな発想が出た!? 食べるなよ!」

「良薬は口に苦しと言うじゃないか」

「それ異世界でも適用されるのかな!?」

っていうか酷いことになったらどうするんだ! と詰め寄って来る恋人はスルーして、ふわりと魔法で触手を浮かす。

あと、マズいが効果のある薬というのはこの世界にもあるし、あのことわざは異世界でも適用出来るぞ。今は新しい材料に集中したいから言わないが。


「んー……」

魔力に反応して効果を発揮する薬……か?

今は周りの風を操って浮かせてるだけだからか反応していないが……。

魔力に反応するなら唾液にも反応するだろうし、やっぱ一回食べてみようか、とそれを見ていると、シュウが動いた。


「わざわざ食べなくても効果を調べる方法はあるだろ! 無理に食べようとするなら勇者の力で消滅させるぞ!」

「……むう」

周りに金色の手裏剣のようなものを浮遊させながら言うシュウに、俺は渋々触手を床に戻す。

……金色なことと本人のセリフから分かると思うが、手裏剣のようなものは勇者の力を発現させたものだ。触手ぐらいならちょっと掠るだけでも消滅させられる。


「仕方ない……」

普通に機器で調べるか。

おわり!(強引に締めた)


なお、あの触手が「エロい方」なのか「痛い方」なのかで結果は変わります(えっ)

どっちもありそうだなーって思ったは良かったんだけど、決めずに書いちゃったのよね……。


エロい方だと媚薬、痛い方だと痺れ薬の効果があり、上手く加工すると結構強力な薬になります。

ヴァイスは一回作って満足したらしく、残りの触手(死骸)も含め、イベントリ的な異空間に収納して放置になりました(笑)


手裏剣は訓練の賜物で、ヴァイスも普通に出せます。シュウの3倍ぐらい出せます。


触手をヴァイスがじゃなくてシュウが撃退した理由は、ヴァイスが読書中で、「このぐらいの魔物なら」とシュウが迎撃に立候補したからです。「だろうな」って頷いて「じゃあやってみろ」と言いつつ何かあったから瞬時に動けるようにしていたヴァイスの目の前で、触手は一瞬で輪切りにされました。

ちなみにヴァイスなら電撃で炭にするか、勇者の力で消滅させるか、という感じ。たぶんシュウは後で「勇者の力を使えば良かったんじゃ……?」ってバレットに言われて「あ」ってなる。ヴァイスは材料ゲットでほくほくだから叱らないよ(魔法ですぐに綺麗に出来るし)

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