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私の瞳を受け取ってもらえませんか
「このゆきくんは、保護した時にはもう、白内障になっていたんです。発見に時間がかかったので、おそらく右目は視力はほとんどないと思います。でも、この左右の目のギャップがまた可愛いですよね!」
「ほんと!お目目くりくりで、本当に綺麗で可愛いですね!」
係の方と母が話す横で愛想笑いをしながら、私は決心をした。
この子に右目、受け取ってもらおう。
「ちょっと失礼しますね!」
「私も御手洗行って来ようかな、ちょっと見て待っててくれる?」
「うん。」
係の方と母が同時に抜けたタイミングで、私はゆきくんと同じ目線にしゃがんだ。
そして、自分の手を組み、目をつむり、強く願った。
「私の右目の機能をゆきくんに渡してください。」
目を開け、ドキドキしながらゆきくんを見た。
ゆきくんの右目は、左右同じになっていた。
驚く程嬉しかった。
改めて綺麗な瞳だと、ゆきくんを見て微笑む私を、母が右側から見ていることに気付かないほどに。




