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第九十一話 いつも通りの通学時間
「それで?織曖さんに許してもらえたの?」
「あぁ」
俺はあの後、織曖さんから許しをもらい、元の立ち位置に落ち着いた。松川利斎は川蝉でしっかり絞った後、警察に送られた。そして俺は、彩芽と千姫と、何事もなく学校へ向かう。すると。
「おーい誠―!」
「誠!」
「誠さーん」
と大きな声が聞こえ、友也、美幸、紫穂、和義がやって来た。
「お疲れ」
和義が俺の肩を叩き、慰労をする。
「あぁ、疲れたよ」
俺はそう言って、息を抜く。
「誠―、早く来なさい!遅刻するわよー」
俺が和義と足を止めていると、少し歩いた先で、彩芽が大声で呼ぶ。
「あぁー!今行く!行くぞ和義」
「俺は呼ばれてないから歩いて行くよ」
「何言ってるんだよ、良いから行くぞ」
俺はそう言おうと和義と共に、彩芽達の元に向かった。そして俺達はいつも通り、学校に向かうのであった。




