14話 唯一無二の存在『勇者』
作者「本日、2話目の投稿で〜す」
レン「文自体は短すぎるからな。」
作者「すみません...」
......どう、なってるんだ?あれは...死んでる...のか?王直属兵に裏切り者でもいたのか...いや、なんであの兵士の後ろに王がいるんだ!?
リクは目に入った光景を理解しようとするのに時間がかかり、再び動けるまでに少し時間がかかった。
その微々たる時間は直属兵の美青年の視線が、リクのクラスメイトがいた場所から、この部屋に1つしかない窓に視線が移るには十分過ぎる時間だった。
(はっ!こっちを見た!)
リクは慌てて窓から顔を遠ざけ、壁に張り付いた。
(やばい、やばいやばい、やばい!バレたか!)
すると部屋の中から直属兵のわざとらしく大きい声が聞こえた。
「王!まさかここまでうまく行くなんてな...鑑定をLv.6まで上げる勇者がいなくてよかったな。」
(確か...僕の鑑定スキルレベルは7あった気が...)
王の声も聞こえる。
「そうだな。お前には隠蔽Lv.5があるからな。さすがにそう2日や3日で、6レベルも上げるやつはおらんだろ。それより、お前がやる気なのは珍しいな。」
(隠蔽Lv.6?なんかのスキルの話か?)
「そうだな。俺も自由がないとは言え、目に見えて強くなる実感があるというのは楽しものだ。」
(強くなる?なんのことだ!人を殺しておいて!なぜ楽しいなんてことが言える!)
「その話はするなと言ってるはずだが...」
(ん?王と直属兵はそこまで仲がいいわけではないのか?)
「まぁまぁ、それにしても異世界の者たちは愚かだな。ステータスだけでなく、称号にも鑑定できることもわからないなんてな。」
(...称号を鑑定だと!?そんなことができるのか!?少しやってみるか。『鑑定』)
「その話もするなと言っているだろ!...それに、お前もこの世界の住人ではなかろう...ユウタよ」
その王の言葉の意味はリクの頭には入ってこなかった。リクは称号『勇者』の鑑定結果が意味する新たな恐怖を受け入れる事に必死だった。
ーーー
称号『勇者』[伝説級]
ー説明ー
世界にたった1人存在することの許された勇敢なる者。あらゆるステータスを増加し、『魔王』『邪竜』を含む[伝説級]の称号を持つ者を倒した時そのステータスの一部を引き継ぐ。