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第六話、イッパちゃんと未来羽 (完)


 〇×


 未来羽は、うんと大きな伸びをすると、パソコンの画面に集中した。


 【生存率1%】最新型AIと二人三脚で攻略してみた【超難関ダンジョン】

 配信時間、16時間26分。

 

 ――再生回数、1000万。


 あれから、たったの一週間。

 ダンジョン攻略動画の中では、史上最速記録を突破した。


 未来羽は、取り出した一粒のチョコレートを口に含むと、舌の上で転がした。

 甘ったるい味が咥内に広がって、溶けていく。


『未来羽、死なないで』

『わたしは、ここに居ます』


 あれから、一週間。

 イッパちゃんのその声が、言葉が、未来羽の中に響き続けていた。

 寝ても、起きても。

 食事をしても、空を見上げても。

 何をしていても、イッパちゃんの声が離れていくことはなかった。


 ――まあ、そりゃあ、そうだよなあ。


 未来羽は深いため息を吐きだすと、机に突っ伏した。

 そして、ぴこんと光った自身の携帯を見やる。


『未来羽。バイタル――体温、上昇中。チョコレートの過剰摂取は、いけません』


「お前さあ、まだいんの?」


 聞こえてくる無機質な音声は、少し考えるような間をあけると、からからと笑う。


『はい』


 未来羽はその返答に、目を閉じた。

 そして、小さく笑う。


「……いや、帰れよ」


『未来羽』


『わたしは、ここに居ます』




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