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領地行き


 ー数日後

 まだアルフレッド達から連絡が無いし冒険者ギルドに行っても来ない。領地をくれるとか言うのが上手く行かなかったのかなあ? そんなのもうどうでも良いから連絡して欲しいよ。レミランに会いたい。


「では行って来るのじゃ!」


 俺は笑顔で師匠に手を振った。師匠は毎日花屋に行ってて、その為か心なし元気になった気がするよ。これでボケ防止策が上手く行った!



 と言う訳で遂に俺の領地に行く決心が付いた! 本当は全身銀化して飛んで行けば一瞬なのだが、俺は持ち金の中から馬車を買った。そして領地行き準備の最後の仕上げだっ!


「ユリナス、注文されてた銀化の仮面完成したわよっ! けどどうせ紙でも【銀化】出来るなら、わざわざ私が銀細工で作らなくたって……」


 真新しい銀の仮面を渡される。どれどれ……


「ありがとう、うーんなかなかカッコ良いぜっ! ちゃんとしたマリの作る仮面が欲しかったんだ。俺が作るのなんかより断然良いに決まってるよ。ちょっと付けてみるよ!」


 カシャッ

 俺は試着した姿を鏡で確認した。どことなく蒼鉛竜の女ビスマスの仮面と似てるよなあ? まあでもカッコイイ仮面なんてどれも似て行く物なのかも知れない。


「どう装着した感想言ってよ!」

「うん凄く良い。こういうの求めてたんだよなあ!」

「そう……うふっ気に入ってもらえて良かった! ハイじゃあお代の5万エピね」


 一転、マリは容赦無く笑顔で可愛い手のひらを差し出す。


「ふぅ覚えてたの? これで馬車代含めてかなり持ち金が減ったよ……」


 チャリッ

 俺は5万エピ金貨を渡し、結局また家賃すら危なくなって来た。また金のゴーレムを一人で倒すか……もう湧いてるかな?



「はい毎度あり~~って、馬車なんてどうするのよ? 貴方バビューンって飛んで行けるじゃないの?」


 うっ遂に緊張の一瞬が来た。


「う、うんそうなんだけどさ、えっと……ゴホンッ」

「何よ不気味よ、どうしたのよ?」


 俺は覚悟を決めた。


「あ、あのさあマリ一緒に行ってくれないかっ!?」

「様子が変だから遂に強盗でもするのかと思ったら、そんな事考えていたの?」


 うっ即答してよ……

 ドキドキ


「そうだよ、どうなの……」

「嫌に決まっているわよ」


 俺はコケた。予想してたとは言え……厳しい。


「何で?」

「どうせファニー王女も来ないし、愛する師匠にも断られたんでしょ? 三番手でホイホイ喜んで行くと思うの!?」


 確かにファニーは最初から来ないし師匠には断られた、だがそんな理由じゃ無いからな!


「ちち、違うよ! 最初からマリに一緒に行って欲しいなって。そう思ってたんだけど」

「……何でよ?」


 何でって!? そ、そりゃ……


「いやー何でだろう!? 最初に宿をお世話してくれたし……」


「そんな理由? それに前にも誰かさんが言ってたじゃない、そんなの一緒に馬車に乗って領地に行ったらフィアンセだと思われちゃうでしょ」


「確かに! ハハハ、じゃあ一人でササッと飛んで行くよ」


 って笑顔で答えたけど……

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