ヤギの丸焼きに次ぐヤギの丸焼き
◆◆◆ヤギの丸焼きに次ぐヤギの丸焼き◆◆◆
元の道へと戻り、階段へ進んでいる途中でまたヤギに襲われましたが、キリコさんが撃退してくれました。
それは良かったんですけど・・・。
「うう・・・もう食えぬ・・・。」
「なんでそんなになるまで食べちゃうんですか・・・。」
「仕方ない、どうすることも出来なかったのだ。少し経ったからまた入りそうな気がしたからな・・・。
淑女たるもの、一度口にしたものを出すわけにはいかぬ・・・!!」
キリコさんは自慢の巨大なお口の中に、まるで最初にヤギと遭遇した時の様に頬張ってしまったのです。
もちろん最初はおいしそうにしていましたが、次第に元気がなくなり、やがて自らの過ちを悔いるように唸り始めました。
「食べ過ぎで動けなくなった魔物なんて初めて見ました。」
「くっ・・・!殺せ!」
「アンデッドじゃないですか。もう死んでますよ。」
「ははは。面白い冗談だろう?とはいえ、これでは腹ごなしも出来ぬ。」
「しょうがないですし、近くにまた宝箱があるみたいなので、様子を見てきますね。」
「ああ、すぐに行く。」
離れるのはちょっと不安ですが、10mくらい先の曲がり角を右に行けばすぐだと思うので、たぶん大丈夫。ですよね?
|д゜) チラ
宝箱が見えました。
きょろきょろと周りを見渡しますが、魔物は来ていないみたいです。
「スケルトンさんたち、罠を調べてください。」
ピカーン!!!
すさまじい光が私を襲いました。
「め、めが・・・。」
「主!凄い光だったが大丈夫か?!」
「目がちかちかしますぅ・・・。」
「回復魔法かアイテムは持っていないのか?」
「前線で使ってたポーションは賞味期限が切れたので捨ててしまいました。もう持ってません。」
「何故買わない!その様子だと回復魔法もダメか。」
「そうです、そういえば、闇属性吸収があるので、何か闇魔法を使ってください。」
「そんなもの使えるわけないだろう。」
「えぇ、ヴァンパイアなのに・・・。」
「そういう意味ではない!主に攻撃魔法を使うことが出来ないという意味だ!」
「あ、そうですよね。ちょっと目が慣れてきました。あ、そうだ。」
▼ヘンリエッタ +味方
▼ヘンリエッタ +敵
「自分にダーク!」
なにも起きませんでした。
「何を?あぁ、自分に闇魔法を使おうとしたのか。それは当たらぬだろう。」
「ダークブレッシング!えっと、この闇っぽい感じは闇属性なのでしょうか?」
私は闇っぽいオーラを纏った片手剣を掲げて尋ねました。
「そのように見えるが見えるだけかもしれぬ。」
「ですよね・・・。たとえ闇属性でもこれで攻撃されるのはこわいです。スケルトンさん、ちょっとこれ持っててください。」
私は片手剣ではなく、おなべのフタを渡しました。
「えいっ!」
私はスケルトンさんが持っているおなべのフタを殴ってみました。
「あ、痛くないです。それに、目もちょっと良くなった気がします。えいっ!えいっ!えいっ!」
何度か殴ると目の違和感もなくなってすっかり元通りになりました。
「よかったぁ。闇属性吸収ってすごいんですね。」
「吸収系は汎用性が高いからな。範囲や射程が短めの闇属性なのが悔やまれる。」
「そういうものなのですか?」
「当然だ。例えば火属性吸収であれば、一帯を火の海にすれば当人は回復を受けながら活動できるうえに敵への攻撃にもなる。弱いわけがない。」
「へぇ、あー、私の闇魔法は確かにそういう事をするのに向いていませんね。」
ダークは1人にしか使えないし、ハデスは射程が短いし、ダークガーデンくらいですね。でも、ダークガーデンは個人スキルなので使える人は少なそうです。
「あ、キリコさん元気になったみたいですね。」
「む?確かにその様だ。驚いて腹も減ったのだろう。丁度いい、先へ進もうか。ふむ、宝箱の中身は金貨のようだ。」
キリコさんが金貨を投げ渡してきました。
「金貨ですか、1枚でも結構な金額ですね。では、先へ進みましょう。」
また識別の+忘れてました。
ここを押すと選択肢が開く仕様なんです。
死亡は変更できないので+が出ません。
とか言っておけば誰かが報告してくれるに違いない。(他力本願)