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つるはし

◆◆◆つるはし◆◆◆

このつるはし、どうしよう。


手に入ったのはいいのですが、スケルトンさんたちはみんな武器を持っています。


ボロボロだけど鉄製なので、このつるはしよりもいい武器に見えます。


もしかして、私が持つの?


私が今持っている杖は魔法を使う時に必要ではありますが、Lvアップのおかげでつるはしと杖をそれぞれの手に持ってもそんなに重くありません。


「これもポーチに入ったらいいのになぁ。」


持つことができるといっても、使えるわけではないのです。


ただの荷物ですね。


「2個目が出たら持つ人いないから使おうかな。」


スケルトンさんたちに持ってもらってもいいけれど、それで戦力が下がるのはなんだか間違っている気がします。


てくてく、てくてく。


じ~・・・。


私は壁を見ていました。少し掘ったら何かある気がするのです。


私はおもむろにつるはしを振り下ろしました。


農作業で鍛えた振り下ろしを見せてあげます!


壁は脆く、石よりも土でできているみたいです。簡単に掘れました!


掘り進むと土だらけの指輪が出てきました。


持ったら大きさが変わったので装備品みたいですね。なんでこんなところに?


呪われていたら嫌なのでハンカチで拭いてからポーチに入れておきましょう。


私はある程度土を落としたらポーチからハンカチを取り出してきれいに拭いて両方ともポーチにしまいました。


「ハンカチを洗える場所があったらいいのに。」


こんな洞窟の中じゃ水場なんてありませんよね。帰ってから洗いましょう。


魔法で水を出せたらな~。


「あ、スライム発見です。」


ちょうど行き止まりのようで、そこでスライムが特に何をするでもなく、ふるふるしています。


さっき、一人でも倒せたみたいだから、全員送還してもいいよね。


私はスケルトンさんたちを送還してからダークガーデンを発動しました。


ダークガーデンに合わせてカースを使おうと思ったのですが、スライムに闇のトゲが刺さると倒せてしまいました。


「ふふー♪Lvアップはすごいです!」


ダークガーデンで倒せるなら、スライムに囲まれても大丈夫ですね!


でも、囲まれたいわけではないので索敵はしっかりしていきたいです。


急いでスケルトンさんたちを再召喚です。


さて、ここは行き止まりだったので、戻って右の道、進行方向でいうと…直進ですね。


ちょっとわかりずらいです。地図、作った方がいいのかなぁ…。


てくてく、てくてく。


あ、またスライムです。


小憎らしい事に、分かれ道の真ん中を陣取っています。


スケルトンさんたちを送還して、ダークガーデン!


ふぅ。この調子なら、あと3体も倒せばLvアップしそうです!


でも、スケルトンさんたちを呼んでいる意味があまりないような気がします…。


さ、索敵に役立ってくれているから、スケルトンさんたちは役に立ちます!


「・・・どっちにしようかな?」


右と左、どっちに行っても宝箱か何かがあるような気がします。


でも、左の方が近い気がするので、左にしましょう!


「スケルトンさん、えっと、3体くらいここで待っててね。」


スライムが出ても何とかなると分かった私は、後方の防衛力を上げるために待機組を3体にしました。


残ったスケルトンさんたちのうち2体を先頭にいざ出発です!


てくてく。むむ!


「ここです、ここに違いありません!」


この壁を掘れば財宝がある、ような気がします。


きっとまた指輪が手に入るのですね!掘ります!掘りますよ!


ザク!ザ!

ザク!ザ!

ザク!ザ!

ザク!パキ!


「……折れました。つるはしの頭と柄を固定している部分がそれはもう見事にポッキリと折れました。」

(´・ω・`)ショボーン


どうしよう。つるはしがありません。


「スケルトンさん…は財宝を壊しそうだし、フウは言うこと聞かないし、もうこれでガリガリやります。」


私は折れたつるはしの頭を手に取り、壁をガリガリ削り始めました。


ガリガリ

ガリガリ

ガリガリ

スケルトンさんたちが慌ただしく動き出しました。


「あ、スライム。」


ガリガリやっているのがうるさくてこっちに来たのでしょうか?


ごめんね?でも、カース!


スライムが黒いもやに包まれました。


スケルトンさんたちがスライムに駆け寄り、一斉に武器を振り下ろします。


黒い靄に取りつかれたままのスライムがスケルトンさんたちを攻撃していますが、あまり効果が無いみたいです。


黒い靄が消えてもまだスライムを倒せていなかったので、もう一度カースを使いました。


しばらくすると、スライムを倒せたみたいです。


「みなさん、おつかれさまです。今、回復しますね。」


スライムの酸にやられてスケルトンさんたちがちょっと溶けています。


ダークガーデン!


10秒経つと、闇の光が周辺から沸き上がり、スケルトンさんたちを治してくれました。


なんだか、ダークガーデンはとっても威力が高いみたいですね。一緒にスケルトンさんの回復も出来るし。


あ、識別を取るんだった。


神さま、スキルポイントを消費して識別を取りたいです。


【SPを消費して識別を取得します。種類を選んでください。】

消費SP1

識別攻撃[入門] 識別耐性[入門] 

識別付与[入門] 識別発動[入門]


やったー!識別ありましたー!


広範囲で威力ゼロのスキルで付与するのが強いらしいのですが、私はそんな便利なスキルがありません。


「あ、ダークブレッシング切れていたのに試していません…。」


もしこれがパーティー以外にも当たるのなら、識別付与に使えそうですね!


識別はいったん保留にして続きをしましょう。




困った、困りました。

ヘンリエッタちゃんはもっと弱いはずだったのに…。

ま、いっか。


広範囲高威力スキル持ちは識別安定。(`・ω・´)キリッ

と、この世界の創造神が推奨しています。

ちなみに、誰でも使える方のパーティーは劣化版なのでメンバーになっていてもだいたい当たります。

もともとパーティーメンバーをマルチロックして効果を発揮するスキルがそこそこあるので、ヘンリエッタちゃんが気にしているのはそれです。


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