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神獣選手権・スレ巡り その3

「生産にも同行させるといいのか。今度からノクスを畑に連れて行こう」

「ね? 役に立ったでしょ。それと最後に、わっちがさっき見てたバトルスレに戻ろう」

「バトルスレ? どうしてだ?」

「いいからいいから。ただ、見るのは最新のスレね」


 秀平の言葉に従い、俺は神獣バトルスレの最新スレを開いた。

 未祐と緒方さんは書類作成が終わったのか、お茶の礼を言いながら席を立つ。


「ごちそうさまだ、亘! 今日も弁当、美味しかった!」

「そろそろお昼休みが終わるから、二人とも授業に遅れないようにね」

「あいよー」

「お疲れさま」


 生徒会も大変だ……昼休みまで仕事があるのだから。

 さて、緒方さんの言う通り時間もないのでサクッと見てしまおう。




【うちの子が】神獣選手権・神獣バトルスレ12【一番強い!】


TBで開催中の神獣選手権・神獣バトル部門について語るスレです

スレはマナーを守って正しく使いましょう

次スレは>>930が立てること


321:名無しの重戦士 ID:85erpMa

もう模擬戦やった人いる?

出先だから、どんな感じだったのか訊きたい


322:名無しの弓術士 ID:T4H3hxj

今回は育成期間→バトル&コンテストだから長いよね


323:名無しの魔導士 ID:pbKfLn4

今までのイベント期間が短かったとも言えるんじゃない?


324:名無しの騎士 ID:SHKwD98

>>321

一対一をやってみたけど、

なんか子どもの喧嘩みたいで可愛かった


325:名無しの弓術士 ID:M4FXRJW

幼体同士?


326:名無しの騎士 ID:SHKwD98

当たり

一戦目は幼体同士だったからよかったけど、

二戦目は相手が未成体だったから一瞬で終わった


327:名無しの魔導士 ID:fLW5LJr

そりゃそうだ


328:名無しの魔導士 ID:dsJwEh4

未成体同士でも、体格差がやばい組み合わせがあるけどね

サイズアップしないタイプの虫とか、小動物とか


329:名無しの軽戦士 ID:p9cgyat

ハムスター対ゴリラになった時はおいっ!

ってなったわ、さすがに

勝ったけど、ウチのハムスター


330:名無しの重戦士 ID:85erpMa

勝ったのか……


331:名無しの武闘家 ID:Q7HaLre

ちょっと笑った

でも、どうやって勝ったのよ?


332:名無しの軽戦士 ID:p9cgyat

逃げて逃げて魔法でチクチク

被弾なしだったけど、当たったら一撃でやられてたんじゃないかな


333:名無しの騎士 ID:hKue4GW

ゴリラっていってもまだ未成体でしょ?

そこからイベント開始までに成体になったとしたら……


334:名無しの神官 ID:uMjxbfb

やべえ

組み合わせによっては詰むわ


335:名無しの軽戦士 ID:xmVNBax

小さい個体は回避しやすくなってるみたいだから、チャンスはあると思う


336:名無しの魔導士 ID:2VTP4Xz

俺も数戦やってきたよ

戦闘ステージは天界? っぽい白い部屋で固定

選択はランダムで、水棲生物なんかは水陸対応じゃないと出場不可って感じ

指示を出すプレイヤーもステージには入れるけど、

戦闘エリアにはいつもの見えない壁的なものが張られる


337:名無しの武闘家 ID:ubXPiaC

ステージ固定か

ま、ランダムで相性が出まくるよりは全然いいわ


338:名無しの騎士 ID:FWhzNPD

オブジェクトとかはあるの?


339:名無しの魔導士 ID:2VTP4Xz

木、砂場、水たまり、雪、岩なんかが

バランスよく配置してあると思う

五国の特徴がモチーフっぽい?


340:名無しの重戦士 ID:QeRnhAG

砂の中に潜りっぱなしとか、水の中に隠れっぱなしとかできる?


341:名無しの魔導士 ID:2VTP4Xz

できるけど、時間制限があって隠れたままだとペナルティが付く

HPがガリガリ減るんで、一定時間内にエリア移動するか

攻撃しないとそのまま負け


342:名無しの重戦士 ID:nN76gk6

水棲生物の一部は実質未成体からか……


343:名無しの軽戦士 ID:ajuekBZ

そうしないと水から出られないんだからしゃーない


344:名無しの神官 ID:ipZHnhR

高度こそ取れないけど、大体浮遊できるもんね水棲

加えて鳥系よっか大分空中での移動速度は遅いけど


345:名無しの武闘家 ID:NPSxScH

空を泳ぐ魚は何とも珍妙だよな……


346:名無しの騎士 ID:bbdAxwi

神獣だからね

魚だって空くらい飛ぶさ


347:名無しの弓術士 ID:uK7egUc

空を飛ぶイルカは中々に幻想的よ

魔力も高いんでバトルスレ的にも結構オススメ


348:名無しの武闘家 ID:jk4Ag5j

あー、早く帰りたくなってきた

ウチの虎も戦わせてみたい


349:名無しの軽戦士 ID:hYZXzkM

誰か二対二とか三対三やった人いる?


350:名無しの騎士 ID:9RfeEGb

得意エリアが同じだと、フォローしあえて良い感じ

>>二対二


351:名無しの騎士 ID:Crzg4zQ

三対三をやってみたけど、陸と砂の組み合わせいいよ

砂地に追い込んだ後は上下から攻撃できる

一匹は砂に潜れるやつね

上が二匹だと追い込みやすい


352:名無しの重戦士 ID:nN76gk6


353:名無しの弓術士 ID:yHn6XaQ

いやいや、どっちよ

同じがいいの? 違う方がいいの?


354:名無しの魔導士 ID:2VTP4Xz

まだセオリーとかないから、とりあえず戦ってみるといいよ

模擬戦やると神獣の経験値も増えるよ


355:名無しの重戦士 ID:Hpbgrr6

あ、経験値あるんだ

だったらちょっとやってみようかな

成体になってからでいいやと思っていたけど


356:名無しの神官 ID:DmU2WQn

俺もやってみよう

今回はみんなスタートがほぼ一緒だから、

古参に勝ってみたい気持ちもあるし


357:名無しの神官 ID:4g6U2NQ

今回はどこが強いんだろう?

生産系ギルド? 戦闘系ギルド?


358:名無しの武闘家 ID:NPSxScH

戦闘系と生産系のタッグとか多そう

提携組んでる同士で


359:名無しの騎士 ID:RWBQk6r

もしかして三対三が狙い目だったりする?

組むの大変だから出場者が少ないんじゃない?


360:名無しの魔導士 ID:2VTP4Xz

いや、ランダムで組むことも可能だから

三対三だけ出場者が少ないってことはないと思う

ただ、固定のほうが連携の面から見て強いのは間違いない


361:名無しの重戦士 ID:gUPbh6j

組織力の高いギルドがどこに出るかだよなー

ソール、ルーナ、ラプソディ、アルテミス、魔導士協会辺り


362:名無しの騎士 ID:UEPrM9N

別に今回は団体戦じゃないから気にしてもしゃーない

ソロよりも育てやすい環境なのは認めるけど

でも、俺はむしろフィオレとかのが怖い


363:名無しの弓術士 ID:yHn6XaQ

フィオレは謎のプレイヤーだよなぁ……

馬の品評会も1位だったし


364:名無しの重戦士 ID:6C3XFz3

馬っつったら渡り鳥もか

何で人数が貧弱なのにいつも上位なんだよ


365:名無しの弓術士 ID:bmKf3C2

いや、あそこ生産ギルドと提携してるよ?

プレイ時間も成績相応に長いらしいんで、分からなくもないかな

(勇者ちゃん可愛い)


366:名無しの魔導士 ID:n5gn8uN

>>365

専スレにお帰り

他に少数のギルドで強いとこあったっけ?


367:名無しの神官 ID:2Niw4cd

アーテル、colors辺りも少数

まあ、トップギルドの中でも八人はぶっちぎりに少ないけど


368:名無しの軽戦士 ID:5LTfjr4

今挙がったギルドの連中全員に勝ちてえ


369:名無しの重戦士 ID:ErCHjMU

戦うのは俺らじゃなくて神獣だけどな!


370:名無しの弓術士 ID:Kc4MPZ8

で、結局どれが強いの?


371:名無しの騎士 ID:bbdAxwi

模擬戦やって自分で確かめてきなさい

まだそれを議論するには早い




「うわ、新要素解禁されてる……いつだ? アップデートされたのは」

「午前十時。だからわっちがバトルスレを遡っていた時には、もう実装されてたね」

「だからもっと話をしたそうだったのか……」


 言いたいことを我慢しているような、微妙な顔だったものな。

 おかげで他のプレイヤーの神獣の近況、育成、新要素と順序良く情報を得ることができた。


「うん。今夜、早速バトルさせてみない? ノクスを」

「そうだな。そしたら、溜めた宝珠を使って――」

「岸上君、津金君。もうすぐ予鈴が鳴るよ?」


 俺と秀平が話し込んでいると、クラスメイトの斎藤さんが声をかけてきた。

 隣の学級委員長……佐藤さんが怪訝そうな表情で秀平を見る。


「津金、あんたその襟どうしたの? 黄色いけど」

「カレーうどんに攻撃された」

「馬鹿ねえ。気を付けなさいよ」

「馬鹿って……まあいいさ。きっとわっちが何とかしてくれる!」

「何で俺なんだよ」

「母ちゃんにこれを見せたらキレるに決まってらぁ! 母ちゃん今日は遅いし、頼む!」

「……じゃあ帰りに俺に渡せよ、全く」

「感謝の極み!」


 苦笑する斎藤さんとあきれたような吐息を漏らす佐藤さんの前で、俺たちはスマホをしまって席を立つ。

 確かに留守の間に帰って着替えてしまえば、誤魔化せる……のか?

 洗濯物として出ていない時点で不審に思われるだろうが、後は秀平次第である。


「岸上君、次は教室移動だから急がないと。行こう?」

「ああ、声をかけてくれてありがとう。秀平」

「ちょっと待って……うん、OK。午後一発目で化学だけど、実験だから寝ずに済みそう」

「同じ班なんだから、ちゃんとやってよね」


 そしてぞろぞろと四人で教室へと向かう。

 弁当を置いて教材を持ったら、また移動だ。

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