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VRMMOの支援職人 ~トッププレイヤーの仕掛人~ 作者:二階堂風都

集団戦と夏休みの開始

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優勝予想スレと賭けの選択

「まずは一番でっかい枠からだな? 優勝国の予想!」
「まあ、全体的に倍率も低いけどな……予選の結果を受けてベリ連邦が一番人気、二番目にグラドと。予選の順位そのままの賭け率だな。最後までこのままだろうし、優勝を当てただけじゃ配当金も少ない感じになると思う。ルストかサーラが優勝しない限りは」
「つまらん!」
「お前、自分で言い出した癖に……」
『ふふっ……じゃあ、闘技大会の時から増えた項目を見ていこうか?』

 そう言って、セレーネさんは公式サイトの画面をディスプレイに表示させてくれる。
 優勝国の順位も、1位から5位までを当てればそれなりなんだが……もういいか、それは。
 それにしても便利な機能だな、これ。
 セレーネさんが見せてくれたページ上では、秀平が事前に言っていた通りギルド別・個人別の各賞の予想が倍率付きで一斉に表示された。

「むお!? こ、項目が多過ぎて何が何やら……」
『一つずつ見ていこうね。まずはギルド別だけど、総合成績・攻撃スコア・防衛スコア……あと、変わり種で最速試合時間なんていうのがあるね。大抵、取った本人たちが報酬をもらえる賞が共通項目として賭けの対象になっているね』
「ちなみに、これらのほとんどが予選の成績を考慮されないからな。本戦のみの集計だ」
「なるほど……予選の成績を見て、どうなるか予測を立てろということだな?」

 そういうこと。
 これらも順当にラプソディが人気上位を独占……それに応じて賭けた際の当選倍率が低くなっている。
 そんな中で、俺たち渡り鳥・ヒナ鳥同盟の順位は意外と悪くない。

「おお、サーラの中では我々がトップか!」
「今までのイベントの成績込みでの期待値だろうな。正直、悪い気はしない」
『私はちょっと緊張しちゃうなぁ……これで良くない成績だったら、賭けてくれた人たちに申し訳ないというか』
「そんなもの、気にするなかずちゃん! 気負っても力んでも実力以上のものは出ないからな! 全力でやればそれでよいではないか!」
『頼もしいね、私たちのギルマス……』
「一瞬の迷いもなく言い切るのが凄いですよね。俺が口にしても、上っ面だけの言葉になりそうだ」
「む?」

 褒められていることに気が付いていない未祐は放っておいて、次は個人部門へ。
 あー、あの人は前と同じ状態か……。

「個人撃破数部門、一番人気アルベルト……当選時の配当金は1.02倍ですか。これでは当ててもちっともうまみがありませんねぇ……」
「ぎゃああああっ!? 貴様、どこから生えてきた!?」
『あれ、そっちの部屋の後ろのドアがいつの間にか開いてる……』
「こんばんは、かずちゃん。誰に賭けるかの話ですか?」
『こ、こんばんは、理世ちゃん。うん、誰に賭けるのか話だよ。今はまだ、他の人がどんな様子か見ているところだけど』

 未祐と俺の間に割って入るように、理世が下からにゅっとカメラの映像にフレームインしてくる。
 そのまま未祐とぐいぐい押し合いを始めたので、俺は理世を抱えて未祐の反対側に置いた。

「――って、よく見ると撃破部門は私が二番人気ではないか! 闘技大会では勝ったのに!?」
「そんなもの、兄さん込みでの結果だとみんなに見抜かれているからでしょう? 現に、予選の結果はそこそこでしかありませんし」
「それは私が一番良く分かっているぞ! 言ってみただけだ!」
『あ、そんなに悔しくないんだ。どうして?』
「今回はギルド戦だからな! 個人の結果は二の次だ! 無論、個人でも勝ったほうが良いに決まっているが!」
『わあ、ギルドマスターの鑑だね』
「和紗さん、これは強がってるだけですよ。本当は1位じゃないのが悔しくて仕方ないんですよ、こいつ」
「何故バラす!? 折角かずちゃんの前で格好つけたのに!」

 今更格好をつける意味は全くないと思うが。
 和紗さんもやっぱり、という顔で笑っているし。

「……あ、兄さん。あのにっくきラプソディのギルマスと兄さんが並んでいる項目がありますよ」
「にっくきって……名前すら呼びたくないのか。で、どれ? ……ああ、これか」
『指揮ポイントだね。予選でも二人は1位2位だったみたいだから』
「それ、私たちはサイネリアも指揮官をやっていたからではないのか? それがなければ亘が1位だったのでは?」
「でも、3位だったアルテミスの弦月さんのところもそうじゃないか? あそこ、副ギルマスがほぼ全員優秀らしいぞ。フクダンチョーさんを除いて。あ、あと、ヘルシャのところも部隊長の権限が強めだそうだ。必要最低限の指揮で成り立つように組織した、とかドヤ顔で語っていたから」

 言い換えると、それだけラプソディの指揮はレーヴに集約されているということになる。
 みんなが言うように予選の間、ラプソディは一度も総指揮官を変えなかった可能性があるな。

「フン……まあ、何にしても勝てばよいのだ。まずはルスト……そしてその前に、今は誰に――もしくはどこに賭けるのかが問題だ!」
『そうだったね。少しだけ掲示板を見てから決めようか?』

 セレーネさんの言葉に同意し、予想スレを軽めに覗くことに。

【データ重視?】国別対抗ギルド戦 部門・総合優勝予想スレ9【大穴狙い?】

TBで開催予定のギルド戦トーナメントの各部門最優秀賞及び優勝国を予想するスレです
スレはマナーを守って正しく使いましょう
次スレは>>900が宣言して立てること

680:名無しの軽戦士 ID:6x7Jk8g
問題は予選に比べて短期決戦ってところだと思う

681:名無しの弓術士 ID:QKSGsdG
んだね
予選のアベレージが高くても、緊張して駄目だったりとかあるだろうから

682:名無しの神官 ID:a8W585W
それだと、過去イベの一発勝負……
やっぱ闘技大会で上にいたメンバーが堅いかな?

683:名無しの重戦士 ID:3t5Tfsb
それなりに露出があって、一発勝負に強くて、更に安定感がある……

684:名無しの騎士 ID:xXt6dyT
……アルベルトしかいなくない?
レイドとか防衛戦も含めるともうちょっと増えるけど、あれは一発勝負じゃないし

685:名無しの神官 ID:mmV73pJ
あれ、勇者ちゃんは?

686:名無しの弓術士 ID:YyCGXcb
勇者ちゃんに安定感があるとでも?
大体、今回は本体が指揮で忙しそうだからどうなんだろうね?
勇者ちゃん自身も部隊指揮はしているそうだし、
今回は景品に勇者のオーラもないぞ
試合を見たらそういう動きでもないし、さすがに上がってこないんじゃないかな

687:名無しの神官 ID:Gwszhc4
詳しいな……さてはお前、勇者ちゃんスレの住人だな?

688:名無しの弓術士 ID:YnMTLwr
色々映像を見ながらあーだこーだ予想するの楽しい
でも、そろそろベットの締め切りがー

689:名無しの重戦士 ID:4wSfuL3
予選の成績を受けての安直な賭け方が多くてなぁ
ものによってはそれ賭ける意味あんの? ってくらい倍率が落ちてんな
ラプソディとアルベルトはもういいっての

690:名無しの神官 ID:D5QritH
今後のプレイに支障のない範囲で冒険するのが一番良いと思う
応援しているギルドとかプレイヤーに入れるのもまた一興

691:名無しの魔導士 ID:t5Q8hbj
俺もその考え方に賛成だわ
っていうか、既にそういう賭け方にした
お嬢様の炎魔法が好きなんだ

692:名無しの軽戦士 ID:4XtbNyE
でも配当金30倍、
みたいな表示を見ていると、もしかしたらと思っちゃう

693:名無しの騎士 ID:xXt6dyT
その考えがこじれた結果、
懲りずに破産寸前まで賭けてるやつもいるけどね……見てて怖い

694:名無しの武闘家 ID:87KdtYn
闘技大会から全く成長してねーじゃねえか
あの時も今と似たようなやり取りを見た気がすんぞ

695:名無しの弓術士 ID:LHJaMKT
とりあえず俺は、自分の所属国のギルドに入れるわ
応援の意味も込めて(少額だけど)



「ふーむ……良くも悪くも二回目とあって、みんなこなれた反応だな。つまら――」
「もうそれはいいって。普通に賭ける人たちがいるから、大穴だの何だのが成立するんだからな?」
「で、どうするのですか? 私たちは当事者ですから、前回と同じように自分たちに賭けても良い訳ですが」
「……そうだな。では、今回もそうするか!」
『じゃあ、後はそれぞれ自分の考えで賭けてみようか。自分たちといってもギルド順位、個人成績と色々あるからね』

 ということで、未祐と理世はスマートフォンで。
 俺と和紗さんはそのままパソコンで、各自これはと思う部門にゲーム内の所持金を投入した。
 あ、そうそう。
 マリーは人数が多いほど良いと言っていたので、和紗さんにもあの話をしておかないと。

「和紗さん、少しお話があるのですが」
『? 何かな、ハインド君』

 例の件について話すと、和紗さんは前向きに考える、との返事だった。
 と、これで旅行に誘えそうな人には一通り声をかけられたはず。
 後は自分が何に賭けるかだが……。

「兄さん、随分と変わったところに……よろしいのですか?」
「ああ、良い線行くと思うんだよ。これで賭けは終了、後は自分たちの戦いに集中しようぜ」
「うむ!」
活動報告にて書籍版のキャラクターデザインを公開しております。
ご興味を持たれた方は、ご覧いただけますと幸いです。
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